Plover Cycles Blog

ロードとMTBとシクロクロスと。

移転しました。

約5秒後に自動的にリダイレクトします。

ICAN A9をセミ内装に改修

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先日、ICAN A9のカーボンステム横にヒビを見つけてしまった。

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ICAN A9ステム横のヒビ?

見事に割れてら。。。

ステムのクラック、要因と対策

これ、カーボン材のクラック(とっても深刻)なのか、表面塗装の剥離(トラブルとしては軽微)なのか、素人目には判断付かない。ステムボルトが緩んでいないので*1、おそらく後者だと思うのだが。。。


塗装の剥がれだよ、たぶん塗装の剥がれなんじゃないかな、ま、ちょっと覚悟しておくか


自分のバイク、標準のステムクランプボルトが長く袋穴を突き抜けてしまうトラブルがあった関係で、短めのボルトを使っていることや、割とトルク管理が適当(コラ)なのも、どこに問題があるかを分かりにくくしている。

とはいえここは命に係わるのですぐ手を打ちたい。ダウンヒルでハンドルが回って落車とかしゃれにならん。

メーカーに相談したところ、同じハンドルをまた送る(交換)と言ってくれたのだが、このタイプはポジションの自由度が低いこともあり、今回は思い切って改修することにした。今まで付けていた一体型のハンドルバーを返品して、新たに別のハンドルバーを購入して取り付ける作戦。


今回の改修ポイント

  • ハンドル、ステムを別体にしてポジション管理を容易にする。
  • ケーブルがハンドル内を通るが、ステムは通らないセミインテグレートタイプに交換する。
  • ステムは締め付けトルクガチガチでも問題ないアルミ製のノーマルステムを使用する

自分的分類だと「内装タイプB」というやつ。ケーブルはステムを通らず、ヘッドベアリング内を通る構造。
エアロダイナミクスと整備性はトレードオフの関係だが、多少のエアロ減となってもハンドル周りのポジション調整はやりやすい方が良い。アマチュアの自分にはステムとハンドルは別がベターだろう。

セミインテグレートヘッドセットの選定

セミインテグレートタイプに改修するには新しいヘッドセットが必要だ。

ICAN A9はハンドルバーまで含めたインテグレートな設計がされており、そのままではノーマルステムを取り付けることが出来ない。ICANもそういったパーツは用意していないとのこと。スペシャライズドなんかはノーマルステム用のヘッドパーツが設定されていてさすがだなと思う。

探さないといけないのは、ヘッドパーツ上部に穴が開いていて、そこからケーブルを出す構造で、なおかつ上下ベアリングが1.5規格のもの。このカテゴリは市販品が少なく、何を選んでよいか正直良く分からない。まずはネットを探し回り、いくつかそれっぽいのを見つけ出した。

NecoのH323MP

www.necoparts.com
以前のエントリーで上げたこともあるNeco社。ここで内装ヘッドセットをリリースしている。ヘッドパーツ上部左右に、ケーブルを2本ずつ通す穴が開いている。写真を見ると、表面が波打ってるしもしかして3Dプリンターで作ってる?それともプロトタイプの写真?
問い合わせしたら、OEM専用ということで導入は断念。そのうちどこかのメーカーから採用されたバイクが出てくるのかも。

DedaのDCR+スーパーボックスステム

dedaelementi.com
dedaelementi.com
DedaはDCRというケーブル内装システムを用意していて、大手コンポーネントメーカーでもあるし信頼が置ける。ステムは専用タイプが必要だが、使い勝手は良さそう。大手メーカーなので安心して使えそうというのも大きい。
このタイプは下部のスペーサーの分だけスタックが高くなるのと、専用ステムを使いたくないので、今回は見送り。

FSA Nº69 SCR

www.bikeinn.com
FSAはACRという内装システムを持っていて、おそらくワールドチームでも採用率が一番高いのではないだろうか。内装系では頭ひとつ抜けている印象。このNO°69SCRというステム、ACRと異なりおそらくセミ内装用途だと思うのだが、メーカーのwebにも詳細が載ってなくていまひとつ良く分からない。
良く分からないので今回は不採用。価格は手ごろなのでこれが使えるならベストだと思う。

※デローザ2022モデルの838で採用されたようだ
DE ROSA(デローザ) 2022年モデル!838 DISCの実車を見てきました! | 京都→吹田 チャリンコ通勤!!
https://stat.ameba.jp/user_images/20211130/21/kyoto-suita-charitsu/b6/ec/j/o1280096015039645937.jpg?caw=800


First Componentsの内装ヘッドセット

www.firstcomponents.com
今回はじめて見つけたメーカー。このトラブルが起きるまで知らなかったのだが、ケーブル内装ヘッドセットを多くリリースしているコンポーネントメーカーのようだ。ぱっと見かなり設計も詰まっているような気がする。
内装ヘッドセットは6種類。

  • C660A ケーブル4本を前面から引き込み、上下異径ヘッド用、防水型
  • C550A ケーブル4本を前面から引き込み、上下1.5インチヘッド用、防水型
  • C522A ケーブルを左右2本ずつ引き込む 
  • C522A-1 ケーブル4本を前面から引き込む
  • C522A-3 バイクの左側から2本だけ引き込む。無線変速用か
  • C525A FSAのような専用ハンドル/ステムを使う

種類が多く、メーカーの力の入れようが伺える。
真正面からケーブルを出すタイプ(C550A)は、穴がタイトで防水性が高そうなのは魅力だが、ケーブルの屈曲がきつくなりそうな気がする。機械式コンポーネントを使う自分の場合、左右2本ずつ引き込むC522Aが良さそう?

他にもいくつかありそうだが、入手性などを考えるとこの辺だろうか。

今回は問い合わせへのレスポンスもスピーディだったため、First ComponentsのC522Aを購入することにした。いつもの営業マンで選べ、というやつです。もちろん人柱案件。

交換したパーツ群

ヘッドセット First Component C522A

www.firstcomponents.com
今回の目玉パーツ。購入は直販サイトから。送料込み$119と高額だったが、目的に叶ったものがないので致し方なし。DHLで1週間ほどで着。

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First

ヘッド上部はベアリングに接するインナーリングとステムに接するアウターリングの2ピースに分かれている。アウターリングには穴が2つあり、それぞれケーブルが2本通せるようになっている。ベアリングは当然上下1.5。今回要求する仕様通り。組付けは問題無し。精度も上々だと思う。アウターリング下部とフォークコラム通過穴にはゴムシールが施されていて防水性にも配慮が伺える。ケーブルの通る穴は当然防水性が無いのでどの程度効果があるか?この辺は時間が必要か。
気に入らないのはインナーリングがC字形状だったこと。組付けの際に力を入れたら少し開いてしまった。最終的に上から押し付けたので問題は無いのだが、ここは変形しにくい閉鎖形状のO字型するか、インナーリングとアウターリングを圧入/接着などで一体型に形成すべきだったかなと思う。なおICANのヘッドセットは接合して一体化されていた。
人柱案件だったが、First Component C522Aを使えば一体型ハンドルバーでフル内装のバイクをセミ内装にカスタムすることが可能だ。
A9の標準ステムを外したところステムとヘッドの隙間に塩が少しだけ析出してた。おそらく1000㎞も乗ってないと思うのだが…。年間1万キロを超えるような人はこの手のシステムだと確実にベアリングがダメになると思う。『フル内装はヘッドパーツのメーカーによらずベアリングがダメになりやすいし、交換は全バラが必要』これは多くのユーザーに周知されるべきことだと思う。

ハンドルバー ICAN HB-A9

www.icanbikes.com
せっかくお世話になっているのでハンドルもICAN。メーカーは「これはそういった(セミインテグレート)用途には使えない」と言い張ってたのだが、もちろん使えた。この辺の勘違いは中華あるある。サイズは400mm、重量は未測定(公称240g)。形状はいわゆるオーソドックス。リーチ80mm、ドロップ125mm。ちょっとスペシャライズドのAerofly2に似てるかもしれない。
最近の流行りに則り、若干のフレア形状。エンドに向かってゆっくりハの字に広がってるんじゃなくて、ブラケット取付箇所の下部からぐいっと変形している。クランクしているというか。下ハン部は真円形状ではなく、手のひらに当たる部分を少し削り落としているおにぎり形状。そのため下ハンを持った際にかなり細身に感じる。ハンドルのケーブル通し用の穴は、下ハン、ブラケット部、ハンドル中央、中央からオフセットしたところの7か所。FSAのACRのような完全内装にも対応しつつ、外装ルーティングにも対応している。手で持った感じはかなり硬い。フラットになっている箇所を指で強く押すとほんの少したわむが、手でひねったりする分にはたわみ等は感じられない。
中はツルツルとまではいかないが、ケーブル通すときに変な引っ掛かりもなく作りは良好かなという印象。
ステムとの合わせも変な引っ掛かりなどなくスムーズに組めた。
$60(送料込み$90)のハンドルバーとしては相当コスパが良い。

BB ZTTO ねじ込みタイプ

ja.aliexpress.com
BBは安定の中華メーカーZTTO。左右パーツにネジが切ってあり、BB内部でネジが噛み合うことで固定されるタイプ。今まで同メーカーのプレスフィットBBを使っていたのだが、今回の組み換えで外すのにめちゃくちゃ難儀した。騒音で近所から通報されるんじゃないかなという勢いでパーツをぶっ叩いて取り出した。
今回使ったネジ込みタイプは素晴らしい。ネジで組み付けるので左右パーツのズレを気にする必要が無いし、フレームへのダメージも無視できる。このタイプは異音も起きにくいと言う。組み換えの可能性がほんの少しでもあるのならこっちを使うべきだと思った。

シフトケーブルはシマノ純正


前回はケーブルの屈曲がきつくノーマルだと動きが非常に悪く、ニッセンのシフトケーブルを使って改善されたのだが、今回はシマノ純正のインナーで問題なく動いた。ただそこまでも軽くも無いかな。ニッセンのケーブルは購入済みなのでそのうち交換して変化を見てみたい。

全ての交換箇所とコスト

価格は全て送料込み
ハンドルバー ICAN HB-A9(予定) $90
ステム 手持ちのUNOステム ¥0
ヘッドセット C522A $119
ブレーキケーブル×2 $9.76
s.click.aliexpress.com
シフトケーブル×2 ¥1,418
BB ZTTO $21.6
バーテープ $9.49
s.click.aliexpress.com

トータル$249.85+¥1,418
割れが発生した一体型ハンドルバーについてはこれから返金があるので、今回の改修費用はトータルで2万円前後に落ちつく見込み。


改修作業に掛かった時間

今回はフル内装に比べるとあっという間。バラしも含めて7時間くらい。
前回一体型のハンドルバーで組んだ際は15時間くらい。しかもチームメイトと二人掛かり。作業中はストレスチェックやったら間違いなく産業医に呼び出されるほどの厳しいストレスが(笑)。


改修作業後の写真

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ICAN A9セミインテグレーテッド仕様

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first Components C522A

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HB-A9のフレア具合

いい感じですね!
もともと付いてた一体型ハンドルバーは上部を余らせてはいけないタイプだったためコラムの余裕はもう無い。うーむ致し方なし。

完全内装の問題点

ここからは今回の改修作業とは直接関係ないのだが。
今回、同一フレームで二つのケーブルルーティングシステムを試すことが出来、それを比べてみて、改めてステム一体型のハンドルバーの作業性の悪さを実感。一体型+内装で組む難しさは主に三つだ。

1.構造と配線の組立が同時並行する。

通常のバイク組立というのは、まずはフレームにフォークを取り付け、ステムを付け、ハンドルを付ける(構造)。その後4本のケーブルをフレームに沿わせて這わせていく(配線)。つまり構造と配線の作業は完全に独立している。ところが内装タイプはこれが同時に走るので組立作業がほぼ終盤になるまでフォークもハンドルも(とうぜんステムも)バラバラ。ケーブルの長さにも限りがあるので、フォークやハンドルを誰かに支持してもらいながら作業を進めていくことが望ましく、当然一人では非常に難しい。
今回は構造部を組み立ててからケーブルを通す一般的なやり方が出来た*2
これがひとつ。

2.ケーブルが直角に曲がる箇所が2か所ある。

通常のバイクの場合は、ケーブルは緩いアールを描いてバイクに沿うわけだが、一体型のハンドルバーの場合、図の黄色の箇所とオレンジの箇所2か所で直角にケーブルが曲がる。当然ここは見えないのでケーブル通しで通さないといけない。一本はまだ余裕なのだけれど、2本、3本と増えるにつれ、中で既に通ったケーブルが邪魔し、難易度がガツンと上がる。自分は機械式コンポなので4本通したが、4本目通ったのは正直奇跡だと思ったほどだ。とにかくケーブルをハンドルに通すのがきつい。

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2つの直角コーナー

今回導入したHB-A9のようなケーブル中通しのハンドル、良く見るとこの直角の曲がりが無い。ルートはほぼ一直線なので通すのは非常に楽。
これがふたつ。

3.ケーブルの入り口・出口がともに狭い。

フレームのみ内装のバイクでも、通常は前三角側のケーブル通路は少し広く取ってあって、ケーブルを通し終わったあとにグロメットでその隙間を埋めるケースが多い。これだと出口(ブレーキキャリパーもしくはディレイラー)からケーブルを入れて、穴の大きな前三角から出すのがやりやすく、当然作業性が良い。対して一体型のハンドルバーだとフレーム出口も入り口(ハンドルバーのケーブル出し部)も穴が極めて小さい。こうなると4本それぞれどちらから通した方が良いか試行錯誤しながら作業することになる。ハンドルに直角コーナーが2か所あることと相まって、ケーブルルーティングの難度は絶筆に尽くしがたい。
今回の場合だとケーブルはヘッドチューブという非常に大きな穴からケーブルが出るので作業は楽。ハンドル側も一直線に通せるので余裕。
これがみっつ。

以上3点により、一体型ハンドルバー、かつケーブル完全内装は組立作業が非常に難しい。無線変速はケーブル2本だけになるのでだいぶん楽かもしれないが、1~3の要因は別に無くならない。やっぱりしんどいじゃん。。。これに加えてヘッドベアリングがダメになりやすく、かつ交換には全バラが必要。こういった要素を考えるとこう言わざるを得ない。

「ともあれ、ケーブル完全内装は滅ぶべきであると考える次第である」


正直、ケーブルフル内装がこれだけ増えたのは空気抵抗に対するMarginal Gainの追求というところもさることながら、マーケティング的な意味合いが強いんではないだろうか。「ケーブルフル内装システムを採用してクリーンなルックスを実現!」てキャッチ―だものね*3

今回のデュラエースアルテグラのリニューアルで、シマノ、スラムともミドルレンジ以上は無線変速が標準となった。変速は無線で、残る2本のブレーキケーブルは、外装もしくはそれに近いやり方でルーティングし、作業性を確保するのがあるべき姿ではないかなと思う。

例えば3TのロードバイクStradaは、エアロフレームなのにステムとハンドルバーを別体にしているし、ブレーキケーブルも外装している。(フロントシングルが時代の先を行きすぎている感はあるが)メンテナンス性をしっかり確保しているのはエンジニアリングとして正しい姿だと思う。今回改修作業をして、3Tの理想主義的な設計哲学は本当に素晴らしいと感じた*4

A9は気に入ってるからしばらく乗りたいが、次は外装タイプを買うだろう


【閑話】
Twitterでフォローしている方がやっていたのだが、実は純正のヘッドセットでもセミ内装にすることが出来る。一部加工が必要なのと、ヘッドに隙間が多いが、通常使いならこれで良さそう。

【閑話その2】
このケーブルが一部露出している内装形式、英語では「semi-integrated cable routing」とか呼ばれてるが、日本語ではまだ正式な用語が定着していない。このエントリーでは「セミ内装」「セミインテグレート」「セミインテグレーテッド」など複数使っているが、ある程度人口に膾炙した時点でリライトするつもりだ。


behind-the-bar.hateblo.jp



【閑話】
カーボンステムにトラブルが発生した理由は当然明らかで、締め付けでクランプ部が大きく変形しているためだ。クラックが起きないようにしたかったら、剛性を上げてクランプ部の隙間を狭く(変形量を小さく)すれば良いのだが、思惑より剛性が低いと隙間がゼロになっても圧力が足りずコラムが回ってしまう。隙間を大きくとれば確実にクランプ出来るが、今回のような割れが起きやすい。どの程度の剛性で、どのくらいの隙間を作るのか、適正なボルト長は、ボルト間隔は、、、等のノウハウをもっと積み重ねる必要があるのかも。
そういう意味ではカーボンステムというプロダクトは、まだまだ扱いにくいな。発展途上というか。特にクランプ部分のような変形箇所はアルミに比べるとノウハウが全く足りていないと思う。

*1:クラックが入ると、クラックで発生した隙間分だけクランプ部に余裕が出来てステムボルトが増し締めできる

*2:正確にはフレームとフォークを取り付ける際にケーブルを同時に通し、ハンドルを最後に付けるのだが、いずれにしても簡単だった

*3:あとFSAの採用が突出して多いことを考えると、導入コスト的な部分でかなりFSAから各メーカーにプッシュがあったのかなと考えている

*4:あさひさんチャンスがあったら試乗させてくださいw

News of the week 20210830~0905

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先週は新型デュラエースアルテグラ発表で大盛り上がり
チェックしたニュースもほとんどそれw


新型デュラエースアルテグラ関連
bike.shimano.com
rbs.ta36.com
www.cyclesports.jp
bikenewsmag.com
・12速化
セミ無線化
・パワーメーターもバンドル
とおおよそ下馬評通り。価格はかなり上がった印象。

⇓この記事は3割くらいしか理解できなかった…
pass13.blog.fc2.com



ホイールもアップデート
bikerumor.com
・リム高に関わらず価格は統一
・フルカーボンリム(クリンチャー/チューブレスとチューブラーの2本立て)
・新ホイールに旧11速カセットは×、旧ホイールに新12速カセットは〇(あってる?)


新型デュラエースアルテグラ発表に合わせて各メーカーもニューモデルを発表


BSアンカー
www.bscycle.co.jp
フレーム45万円
デュラ完成車121万円
アルテ完成車66万円(全て税込み)

フレームセット45万円
完成車95万円(デュラエース)
完成車80万円(アルテグラ)

と予想していたので、アルテグラ完成車はかなり戦略的なプライスに設定したなと。キャニオンに匹敵するコスパだ!


ピナレロ
www.cyclowired.jp
DOGMA Fがリムを残すからデュラエースリムブレーキを残したんですかね~

スペシャライズド
www.specialized-onlinestore.jp

メリダ
www.cyclesports.jp



【交通問題】

パリで車の速度制限30㎞に規制
jp.reuters.com
安全、騒音、環境面はプラス。物流などはマイナス?
電動アシストバイクが捗りそうだな

谷垣さんのインタビュー記事
mainichi.jp



【機材関係】

Maxon & Transalpesのe-MTBが軽くてよさげ
www.pinkbike.com

すごいフォーク
bikerumor.com

Fazuaが新型PU
cyclingindustry.news

レトロバイク
www.pinkbike.com

SRサンツァーの電子制御サスペンション
bikerumor.com



【レース関連】

時間があったのでレッドブルTVでMTBワールドカップダウンヒルを観戦。
www.redbull.com
MTBワールドカップを観るのはもしかすると初めてかもしれない。リアルタイムなのに画質も良く、ブレーキ音までクリアに聞こえるし、タイム差などの情報も充実…すごい!レッドブルってめっちゃ資金あるなぁ。。。ヨーロッパより時差はあるけど深夜までずれこまないのでグランツールよりなんぼかハードルが低い。今後はなるべく観るようにしよう。


ブエルタ・ア・エスパーニャはログリッチ(こっち観てないけど)
www.cyclowired.jp


パラで杉浦選手が優勝!おめでとうございます!
morecadence.jp



Tweet of the week

SPDペダル開発物語

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新型デュラエースの発表(2021年9月1日)で世間は大いに盛り上がっている。無線変速と12速化という大きなアップデートを行い、SRAMに押され気味のシマノ陣営盛り返しの切り札になりそうだ。
既に、重量、互換性、価格、レビュー等が大量に上がっている。そこはプロにお任せして、私はシマノの別のプロダクトに関する文章を紹介しようと思う。ちょっと長いがお付き合いいただきたい。

少し前のCyclingtipsの記事
cyclingtips.com

【抄訳】

世界で最も信頼できるペダル、Shimano pd-m520へのオマージュ
世界で最も売れているクリップレスペダルの長きに渡る物語と、その発明者を探すための物語

先週、グラベルを走って泥だらけになった自転車を洗っていたとき。ホースの水流がペダルに当たると、ペダルは勢いよく回転し、水滴が優雅な放物線を描いて飛び散りました。疲れて頭がぼーっとしていた私は、汚れたままのペダルを見ながら、静かで実用的な美しさを感じたのを覚えています。

現在、私の自転車に取り付けられているシマノのPD-M520は、少なくとも10年以上前のもので、ペダル本体の黒い塗装は、シューズの踏み面に擦れて滑らかな銀色になり、エンドは転倒によって傷がついています。このペダルは、ノルウェーの地元情報サイトで老人から2,500クローネで購入した、愛着のある古いキャノンデールを経由して私の元に届きました。それ以来、地球の反対まで、3台の自転車に取り付けられ、楽しいライドや悲しいライド、ロングライドやチョイ乗りなど、何千キロも走ってきました。嬉しいことも悲しいことも、長いことも短いこともありましたが、これまでこのペダルをあまり気にしたことはありませんでした。

しかし、先週のある日、私はこれらのペダルが行ったことのある場所と、そのペダルが小さくない信頼を担ってきた思い出を思い浮かべました。ペダルの脱着ひとつひとつを。ペダルのスピンドルに刻まれた特許番号を見つけて調べてみると、シマノSPDペダルには一人の設計者がいて、その設計者の名前が田中俊之氏であることがわかりました。ググってみると、同姓同名の馬術選手や物理学の学者がヒットするが、いずれも現代のSPDペダルの発明者ではないようです。

というわけで、わかっていることは以下の通り。

SPDの発明

今から20数年前、大阪堺市の工場で働いていた田中俊之氏は、「もっといい自転車のペダルはないか」と考えていた。2000年も終わりに近づいた12月29日、田中の勤務先であるシマノが米国特許6,446,529 B1を申請した。「ペダルシャフト、ペダルボディ、第1および第2のクランプ部材、第1のバイアス部材を含む自転車用ペダル」という、特許特有の難解表現です。つまり、皆さんに馴染みのある言葉で言えば、田中俊之氏は現在のSPDペダルを発明したのです。

自転車業界では、シマノのような定評のある企業であっても、すべての製品がヒットするわけではないが、シマノは多数のヒットを生んできました。シマノは創業から99年の間に、たった1つのフリーホイールのメーカーから自転車業界のトップ企業へと成長し、その過程で自転車のDNAともいえる数々のアイテムを生み出してきました。

セクシーなイタリア語の名前や巧妙なマーケティングを抜きにしても、それらの製品や革新的な技術が自転車競技の用語として定着しているのは、シマノの飽くなき機能性と汎用性のおかげです。その代わりに、ロボットの秘密の暗号のように世界中の数多くのサイクリストの心に刻み込まれているのが、シマノの頭文字と数字です。「STI」「6800」「Di2」「SPD」。

STI、6800、Di2、SPDシマノの数あるイノベーションの中でも、「シマノペダリングダイナミクス」の頭文字をとった最後の数字が、最も人口に膾炙していると言えるでしょう。

田中氏のデザインは、シマノの最初のデザインを目に見えて進化させたものだが、同時に大きな飛躍でもありました。スピンドルの上ではなく、スピンドルの周りに機構を集約することで、スタックハイトが低くなり、ビンディング周りの設計がよりオープンになるという2つのメリットを持っています。併せて、軽量化、小型化、ペダルストライク(スネペ)のリスクの低減、そして美観の向上も実現しました。

このデザインの良さを最も顕著に示しているのは、シマノが未だに改良の必要性を感じていないという事実でしょう。田中が設計したSPDペダルは、20年経った今でも基本的には変わっていません。

今でこそSPDペダルはどこにでもあるものですが、実はそうではありませんでした。シマノが初めてMTB用の両踏みクリップレスペダルを発売したのは1990年のこと。「PD-M737」は、現在の製品に似た、ギュッと暗い塊のようなものでした。2000年に田中の設計と同様、M737はデュアルサイド・スプリング式で、ソールに埋め込まれた同じクリートを使用していました。

しかし、M737とその子孫たちは、M515のように改良を加えながらも、機能的には素晴らしいものでしたが、欠点もありました。マッドコンディションでは、クリートが入るプラットフォームには泥が逃げる余地がなく、クランプ金具とスピンドルが扁平な芯に金属製の足場のように密集していました。

2002年9月には、米国特許6,446,529 B1が取得され、トップエンドの「PD-M959」が誕生しました。2004年には、この新しいデザインがシマノの製品群に浸透し、もうひとつの有名な製品が誕生したのである。それが、シマノの代表的なエントリーペダル「PD-M520」です。

働き者のペダル

サイクリストは気まぐれな人が多く、最新の派手な製品に夢中になるものです。しかし、主要製品が注目を集めても、多くの人がそれに乗っているわけではありません。ブランドの主力製品は、最高で高価だからではなく、完璧で適切な価格だからこそ、数多く出回っているのです。

M520は、そんなシマノ製品の中でも派手さのないヒーローです。上位モデルと比較すると少し重いですが、XTレベルのペダルと比較すると38gの差で、それほどでもありません。プラットフォームの安定性はそれほど高くなく、ベアリングやスピンドルもそれほど豪華ではありませんが、機能的にはほぼ同じです。

PD-M520のフォルムは、SHIMANOの文字が書かれた四角いエンド、クランクにつながる丸いペダルスピンドルクリートの爪先を受け止めるシンプルで独創的なスチール製の円弧など、象徴的なものです。ペダル本体の大部分は不活性化されていますが、奥にはメカニズムが隠されています。2つの小さなスプリングが左右に5回ずつ巻かれており、その周りにペダル本体がヒンジで取り付けられています。ペダルを踏み込むには「カチッ」と音がします。降りるときは、横にひねるだけ。

この20年の間に、世界のほぼすべての国で、田中俊之氏がデザインしたSPDペダルを使って、毎日何百万回もこの動作が行われてきたのです。

この記事のためにシマノは販売データの提供を拒みましたが、このペダルが世界中で何百万組も存在していることは間違いなく、史上最も売れているクリップレスペダルであることは想像に難くありません。

この10年間、M520はマウンテンバイクのOEM(相手先ブランドによる製品供給)モデルとして、数え切れないほどの数が採用されてきました。現在でもシマノSPDペダルの中では最も安価であり、多くのライダーにクリップレスペダルを使うという通過儀礼を教えてきました。奇妙なことに、オーストラリアでは通販の抜け道を利用して、交換用のクリートを買うよりもM520ペダル(クリート付き)を買った方が安かったこともあったといいます。

基本的なデザインと同様に、M520の長寿命はその遺産であり、17年間にわたってシマノの製品の中で変更されていません。そして、ほとんど壊れることがないので、PD-M520のほとんどのペアは、私のペダルを含めて、長く充実した生活を送っています。

話は変わって、先週の話に戻ります。

話の結びに

理想の世界線では、ここで私が田中氏にメールを送り、翻訳者の助けを借りて少しのやりとりをした後、田中氏は私の質問に答えてくれます。シマノPD-M520のような永続的な製品を発明することで、どのような個人的な満足感を得られるのか、このデザインにたどり着くまでに何度も繰り返したのか、形と機能が完璧に調和したこの製品は何年経っても変わらないのか、など、と。そして、田中は堺の机に戻って、黙々と完璧に近いものを作っていきつづけるのです。

残念ながら、シマノと田中氏はこの記事に関するコメントを拒否したので、そこまでは言えません。これには最初違和感を覚えましたが、今では別の理解をしています。

つまり、SPDペダルとその最下位モデルであるPD-M520は、静かな達成者であり、脚光や称賛を望まず、ただひたすら仕事をこなす製品なのだ。人ではなく製品にこそ、作り手の大切な何かがあるのかもしれません。


シマノのプロダクトに関して言えば、開発に関わった個人名が取り上げられることはあまりない。どちらかというと顔の見えない寡黙な職人集団、というのがシマノの印象だ。海外のメーカーと比べると合議による意思決定を重視する日本企業の「らしさ」が表れているとも言える。この記事のように個人名が出るのはかなりレアではないだろうか。

いわゆるプロダクトマネージャーやチーフエンジニアがインタビュー等で出てくることはよくある。有名なのはピーター・デンク氏だろうか。世界的には個人名が滅多に出ないシマノの方がどちらかというと珍しいと言えるだろう。
denk-engineering.de


開発者のインタビュー記事はけしてレアなものではない。


ジャイアントのニクソン・ファン氏
www.cyclowired.jp



トレックのジム・コールグローブ氏
www.cyclowired.jp



スペシャライズドのクリス・ユー氏
roadbikebb.blog.fc2.com



スラムのJP・マッカーシー
www.cyclowired.jp


当たり前だが、こういう人たちは転職してステップアップしていくキャリアプランなため、こうやって顔を出して自分が関わったプロダクトを紹介(自慢?)することに対して、インセンティブが働いている。シマノに限らず日本の製造業のエンジニアは、ずっとその会社で働くことが前提なので、そんなインセンティブが働かない。その違いは非常に大きいだろう。

話がそれた。


記事中では米国の特許NO.が記載されていたが、日本国内の特許についても調べてみた。日本では2件、田中氏がかかわった特許が出願されているようだ。

特許①
【公開番号】特開2002-205680(P2002-205680A)
【公開日】平成14年7月23日(2002.7.23)
【発明の名称】自転車用ペダル
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上記cyclingtipsの記事にもある、SPDペダルに関するものだろう。米国特許6,446,529 B1の公開日が2002年9月と記事中にあり、タイミング的にも同じ内容と考えて良さそう。
www.j-platpat.inpit.go.jp



特許②
【公開番号】特開平8-239076
【公開日】平成8年(1996)9月17日
【発明の名称】自転車用ブレーキ装置
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これは90年代に一世を風靡したパラレルリンク式Vブレーキ。通常、ブレーキシューは固定された箇所を中心に円弧を描くように動くため、リムに対して平行に当たるポイントが限られる。パラレルリンク式ブレーキは、リンク構造を使ってシューがリム面に対して平行を保つように動くようになっていて、制動力とタッチの良さを向上させている。現在はディスクブレーキが普及し、ここまでコストを掛けてリムブレーキを作る理由がなく、ある種のロストテクノロジーとも言える。
www.j-platpat.inpit.go.jp


ブレーキはディスコンとなったが、PD-M520はまだ現役。流通価格は4000円くらい*1。自分も当然持ってるし、チームメイトもみんな持っている。バリエーションモデルを含め、このペダルにお世話にならなかったMTBerは一人もいないだろう。

もちろんこのペダルシリーズの凄さは、こんな性能の良いペダルがたった数千円で世界中で買えてしまうというシマノの製造/流通能力にもある。とはいえ開発に携わった氏の功績が色あせることもないだろう。間違いなくMTBの世界を変えたレジェンドの一人だ。

やはりCyclingtipsの記事が書いているように、田中氏が自転車界に与えたインパクトは絶大だ。ゲームで例えるなら、カービィの桜井氏やMGSの小島氏、オウガバトルシリーズの松野氏、工業デザインならミハイル・カラシニコフ氏やジョン・ブローニング氏(チョイスが偏ってるw)と並び称されてもおかしくないのではないだろうか?

Cyclingtipsの記事に触れるまで、私は田中氏のことを存じ上げていなかった。氏のことを知っているという人はかなり限られているんじゃないだろうか?新型デュラエースのようなトレンド最先端の機器について設計者の顔を出すというのは色々と憚られる(引き抜きや産業スパイ等)のではと思うのだが、田中氏のようなレジェンドエンジニアをもっと世に知らしめる動きがあっても良いのではないかと思う。

前述の通り、シマノのエンジニアには顔を出すインセンティブがほとんど無い。記事を書いたIAIN TRELOAR氏が違和感を感じたのはおそらくそこを理解していないためだろう。大きなリソースを自由に使えることがイノベーティブなプロダクトを生み出すこともあるだろうし、独立したり転籍することで裁量の大きな仕事をすることがイノベーションに繋がることもある。どちらが正しいというわけではないのだが、どちらもあった方が良いのではないだろうか。

...そういえば、元メーカーの方がカーボンホイールを作った例があったような(ゲフンゲフン)



【閑話】
1.SPDペダルのパテントはLOOKがオリジナルじゃないのかな?他社は特許料を支払っていると思っていたのだが…。うーん、知財関係は良く分からないな。
2.はじめこのエントリーのタイトルを「SPDペダルの開発者田中俊之氏とはだれ?」で考えていたのだがやめた。Cyclingtipsの記事にもコメントを出してないわけだし迷惑だろう。

*1:前はもっと安かったよね?

News of the week 20210823~0829

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道端に若いどんぐりが落ちてました。秋の訪れを感じます。

ロードバイク関連】

サイクリストと地元の道
pedalweb.exblog.jp
(リンク先を読まない人向けに略すと)サイクリストを地元のルートにアテンドしたら、Disられてしまって憤慨。地元の道は家族であり自分のシマでありリスペクトが必要(#^ω^)ビキビキみたいな内容。
リスペクトが必要という後段は理解できる、でも地元の道は自分のシマという前段は理解不能道路は誰のものでもない。そして道路の究極の目的は材を目的地にスムーズに運ぶことだ。サイクリストは多数の利用者と一緒にその便益の一部(観光という便益)にあずかっているにすぎない。
ホームコースを家族とか我がシマとか思うその先には断絶しかないのではないかな。つまり、他者への排他的態度が潜んでいると思う。
たぶんきっと本気で地元のルートをわがものと考えているわけではなくて、単に「ディスられちゃったよ、あいつ嫌なやつだな」と言いたいけど大人なのでそう直截にも言えず、でももやもやした気持ちは表したいので「こんな素晴らしいルートなのに!もう!」という文章を作ってしまったのかなぁ。それなら素直に「あいつ嫌いだわ」って書いてくれた方が人間的で好き(笑)
写真を見るとすごく良さそうなルートに見えるし、そこにリスペクトが必要という気持ちは分かるのだけれど、道路という公共財を自分のシマと表記するのは何か(たぶん)が過剰なんじゃないかな。
Share the road!



安全なグループライドのために
kirdina.hatenablog.com
www

しかし、貴方の場合はビンディングペダルを使うよりも、そのぷよぷよの脂身をどうにかすることの方が先なんじゃないでしょうか。貴方は趣味のツーリングでいったい何と戦っているのですか?(笑)



より良きサイクリストになるための10のTIPS
roadbikeaction.com



MTBトレイル関連】

デデデ~デ、デッデデ~デ
デッデデ~デ、害獣バスターズ!

www.agrinews.co.jp



マウンテンバイクで観光誘致推進 県と南アルプス市が合意
www3.nhk.or.jp


【機材関連】

これ分かりやすいな
www.chn-bikes.com



伝説のビルダー、スティーブ・ポッツさんが色々やるよ
www.stevepottsbicycles.com



横から見るとカフェレーサーっぽくてめっちゃかっこいい
bikerumor.com
しかし動画を見るとそこはかとなくただようマイルドヤンキー感



キャノンデールから新作グラベル/CXバイク登場roadbikeaction.com
グラベル/CX共用ジオメトリー
・Aiオフセット

...解散解散!
いやちょっと待て。自分的にはNGだが、値段もそこそここなれてるし、グラベルシクロクロスもどっちもやりたいユーザーには向いてるのかな。ちょっと独特の立ち位置なバイクだと思うので、売れるかどうかが気になる。



ルイヴィトンのバイク
3Tの記念モデル

hypebeast.com
road.cc
やっぱり世界的には金が余っててじゃぶじゃぶしてるな…バブル?



電動フルサス21kg台はなかなか優秀
blog.livedoor.jp
こいつかな?
www.alibaba.com



あふれる「男子ってこういうの好きなんでしょ?」感
www.pinkbike.com


【中止・中止・中止( ;∀;)】

ニセコクラシック中止
nisekoclassic.com



じろで庄内中止
girodeshonai.com



ツールド東北中止
tourdetohoku.yahoo.co.jp



サイクルエイド・ジャパン中止
www.minpo.jp



【その他】
鈴木来人選手がシクロクロス海外チームに
www.sisbos.fr



XCはニノがアルカンシェル
www.cyclowired.jp



DHはミナ―がアルカンシェル
www.cyclowired.jp


Tweet of the week

【コスパ良好】UNOのステム/ハンドルバー

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謎中華買うくらいならUNOのアルミパーツが良いよ、というお話

えふえふぶろぐさんところで謎中華のステムについてエントリーが上がってる。
精度悪っ。。。
ff-cycle.blog.jp

中華系謎カーボン、ほんとやばいのがあるんだよね…2,3回ゴミを掴まされたことがあるw
個人的にはコクピットパーツに関しては価格が手ごろで物が良いアルミのUNO一択。
UNOマニアか!というくらい試しているので、過去買ったことのあるパーツを紹介。

UNO 7 STEM☆☆☆☆☆

s.click.aliexpress.com
価格 2000円前後
重量 107g(100mm)
サイズ 60~130mm
角度 7°、17°
カラー ブラック、ポリッシュ
軽くて安くてサイズが豊富で精度も出てて剛性もちゃんとあるコスパの非常に良いロード用ステム。サイズ合わせのためにアリエクスプレスで適当に買ったら想像の3倍くらい出来が良くてそのまま1軍入りしてしまった。サイズ合わせ等でたぶん10個以上購入してる。
精度が出てるパーツって、レンチでボルトを回していくと「クルクルクル…ピタッ!」と留まる。精度が出ていないと、「クルクルクル…グググッ、ググッ(あれまだ回る?💧)」みたいなどこまでも締まる感じで、いまひとつ信頼できない。えふえふぶろぐさんでも書いてある通り隙間が出来てるのでこうなるのだと思う。
UNOは「クルクルクル…ピタッ!」タイプで、組んでいて非常に好印象。
固定はハンドルクランプが「ハの字」に開いていて、片側を全締めしてから反対側を締めこんでいくスタイル。たしか3Tの一部製品とかもそういうやり方。
ロードバイクでの使用を前提にしていると思うが、自分はMTBに付けてSDA王滝に一回出た。よほどのことをしなければ問題ないはず(当然非推奨)



シートポスト☆☆☆

⇓ヤグラとポストが別体で接合されているタイプ
s.click.aliexpress.com
⇓ヤグラからポストまで一体形成のタイプ
s.click.aliexpress.com
価格 2000円前後
径 27.2/30.9/31.6mm
長さ 350/400mm
重量 306g(27.2*350)
セットバック 0mm、セットバック小、セットバック大
カラー ブラック、シルバー
軽くて安くて精度も出ててサイズも(以下略)。以前はヤグラ部とチューブが別パーツで差込み式になっていて、ちょっと見た目が安っぽかったのだけれど、最近ヤグラ一体形成型が出た。これがなかなか見た目も良好。
正直シートポストは安い中華カーボンでも問題なかったりするw 作りがシンプルなので間違いが起きにくいんだと思う。
最近は、ロードは専用のカムテール形状、MTBはドロッパーシートポストがトレンドで、丸形状のシートポストの出番は少ない。

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UNOのシートポストとロードステム

ドロップハンドルバー☆☆☆☆

s.click.aliexpress.com
価格 2000円前後
重量 295g(400mm)
リーチ 70mm
ドロップ 125mm
サイズ 380/400/420/440mm
軽くて安くて精度も出てて(以下略)。定番の形状だが、リーチが70mmと短めなので楽なポジションを作りやすい。シルバーの方はテープを巻いた際に露出するところだけポリッシュされてたりして合理化の跡がうかがえる。アマチュアレベルでは剛性不足は感じない。今乗ってるA9は一体型ハンドルバーなので最近は出番なし。


エンデューロステム☆☆☆☆☆

s.click.aliexpress.com
価格 1500円前後
重量 120g(45mm)、130g(45mm)
サイズ 35mm、45mm
角度 0°
カラー ブラック
軽くて安くて精度も(以下略)。最近流行りのロングリーチMTBに対応したショートステム。クランプ径は31.8mm。流行りの35mmクランプじゃないけど、アマチュアならこれで十分。今乗ってるFM936のステムはこれを使用中。軽い力でボルトを仮止めしてもハンドルがガチっと動かなくなり、クランプ部がしっかり面で受けるようになってるのが分かる。精度が出ている証拠。ハンドルクランプカバー部がまったく同じ形状なので、TIOGAのシンチステムのOEM元ではないかと思う(違ったらごめんね)
tiogajpn.com


ライザーバー☆☆☆☆☆

s.click.aliexpress.com
価格 1500円前後
重量 300g(740mm)
サイズ 640/680/720/740/760/800mm
ライズ 0/15mm
角度 UP12°、Back5°
カラー ブラック、シルバー(ノーマル)
   ブルー、パープル、ゴールド、レッド、ピンク、グリーン、グレー(アルマイト)
軽くて…いや重くなくて(以下略)。ごく普通な形状のMTB用ライザーバー。2019年くらい前までは幅が最大で740mmまでしかなく、色もブラックとシルバーだけだった。今はサイズも最大800mmまで拡大し、カラバリも増え、選択肢として十分。ハンドルバーはMTBの顔だと思うので、色と形は選べた方が好き。アップスウィープが12°と他のメーカーに比べると少しきつめ(他社は5°前後が多い)。自分はすぐ慣れたけど、ここは好き嫌いが分かれるかも?
ピュアなクロスカントリースタイルならカーボンバーでも良いかもしれないが、トレイルユースならアルミバーの方が安心かな。クロカンメインならライズ0mm、少し下りを攻めたいならライズ15mm。自分はサスペンションフォークのコラムを限界まで切ってしまったので、さらにライズの大きなハンドルバーに交換してしまったw

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UNOのライザーバーとエンデューロステム

こんなもんか。

試してはいないけど、他にもグラベルバーとかスワローバーとか、角度変更出来るステムとかもラインナップされてる。過去の経験的には信頼できるんじゃないかな。
s.click.aliexpress.com
s.click.aliexpress.com


国内であまり見かけないわけ

UNOパーツの販売、アリエクスプレスがメインで日本国内のショップではあんまり見かけない。おそらく国内で流通しているステムやハンドルバー、結構な割合がUNOのOEM品なんだと思う。その辺のシェアを奪っても自社の売上はプラマイゼロってことなんでしょう。なんなら単価も下がってOEM先には恨まれてマイナスまである。流通がシンプルに出来るネット通販限定でやってるんだと思われ。
代理店の岩井商会がやる気ないとかそういうわけでは断じてない、んじゃないかな。というか日本の人件費だとちまちま売っててもペイしない。
www.iwaishokai.com



まとめ

もうお分かりですね?軽くて安くてサイズが豊富で精度も出てて剛性もしっかりある信頼性の高いアルミパーツ群です。あ、ブランド力残念ながら無いw
アリエクスプレスでパーツを探すとどうしてもカーボンパーツに目が行くが、良く分からないカーボンを使うくらいならアルミUNOの方がはるかに安心。むかし無名3,000円くらいのカーボンステムを購入したが、精度が悪く1週間で捨てた。これをきっかけにコクピット周りは信頼性を重視すべきだと思うようになったし、たとえ安くてもちゃんと命を預けられるパーツ、使うべきだと思う。

ロードバイクMTBも、ハンドルポジションを5mm変えただけで乗り味が大きく変わったりするので、こういう安いのでバンバン試すのが良いと思います。



【閑話】
一応サイトはあるのだが。。。このやる気の無さよwww
www.kalloyuno.com
本業はB2BOEMを請けることなんでしょう。ヘッドセットのNeco社みたいなもんか。
URL見ても分かる通り、ここはKalloy社という会社が大本(UNOはブランド)で、相当大昔からアルミパーツをリリースしているが、当時は本当にゴミみたいなぐにゃぐにゃパーツを作ってた。そのころってAZONICとかの北米系切削パーツがヒエラルキーの最上に位置していて、とうぜん品質も(価格も)最高だった。正直、今は品質だけならUNOで十分。2000円ちょっとで十分な品質のパーツが買える、良い時代になったもんだ。

News of the week 20210816~0822

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最近は日曜午前中にZwiftでレースをして、午後にこのエントリーをまとめるのがリズムになりつつあります。


今週はこれ!

キャニオンLux Trailデビュー
www.bikeradar.com
youtu.be

いわゆるダウンカントリーバイクだね。
・HAはLuxより2.5°寝かせた67.5°
・リーチはLux比で+20mm
・R/Fサスストロークは120mm
・ちょい太タイヤ
・ローター径F180,R160
・WBはMサイズで1176mm
・値段は379000円~
短時間のレースを想定しているXCバイクはライド中集中力と緊張感を強いるので、長時間ライドでは疲れやすくもなる。Lux Trailはジオメトリを変更することで、XCバイクの軽量さを維持したままピーキーさを取り払ったモデルと言える。
これは、、、日本の里山にめっちゃ良いな!シリアスなXCレース以外はなんでも良さそう。自分が持ってるFM936と比べるとほんの少しコンパクトなジオメトリー(M同士比較で、FM936が20mmくらいWB長い)。普段は里山メインで、SDA王滝みたいなマラソンイベントに出たりとかには最高のバイクだ。ヘッドが寝てて安定志向なので、たまに下り系ライダーとゲレンデやパークいったりもOK、というのも頼もしい。アースカラー主体なカラーリングも素敵。トレイル仲間が早速オーダー入れたので現物見るのが楽しみ。
どうしてもバイクは1台だけにしろ!と言われたら絶対ダウンカントリー。とにかくレンジが広い。ちなみにこれの影響で、以前上げたダウンカントリーに関するエントリーへのアクセスも急激に伸びました。
behind-the-bar.hateblo.jp



SDA王滝2021秋は延期
実質中止だね
www.powersports.co.jp



Brack Inkから5本スポークのカーボンロードホイールがデビュー
bikerumor.com

・ワンピース、コンプレッション構造
・チューブレス/クリンチャーで1318g
UCI未認可
風洞実験の結果は内緒
・メーカー曰く「ラグジュアリーなユーザー向け」
UCI規定ではスポーツ本数に制限があり、5本スポークはダメ。プロレースでは使えないが見た目はとにかくカッコイイしそこそこ軽量。値段は可愛くないw
そういや昔のSaecoチームはスピナジーのカーボンスポークホイール使ってたけど、あれはどうだったんだっけっか。

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Spinergyホイールを履いたCannondaleに乗るマリオ・チッポリーニ

【出典:cyclingtips.com】



PinkbikeのMTBハウトゥ第五弾
今回はブレーキングについて。結構実戦的。これ簡単にそうに見えてめっちゃ難しいやつや。。。
www.pinkbike.com



茨城CX中止
ibarakicx.com



BSアンカーのRP9のインプレ記事
www.cyclowired.jp
実走インプレ記事は初?なかなか良さそう。
「ギア一枚軽い」とか「バイクが走りたがってる」とか情緒に訴えかける内容なのが相変わらず日本的というか。レーシングマシンなんだから「どのくらい速いか」という数値データがあっても良さそうなんだが。「250Wで〇㎞走って〇秒速い」とかだけじゃなくて、「〇〇〇峠を走ってレコードタイム出たよ。パワーデータ分析すると、このKOMでは従来より〇Wセーブ出来てる」みたいな。ターゲットユーザーがこういうエモーショナルでウェットな記事を求めているという分析なのかな?BSはデータは持ってるだろうけど、ハイエンドバイクって案外床の間バイクとして購入する層がそこそこいるとか?そういうユーザーはデータよりストーリー重視だし。



Ribbleが新型エアロロードUltraをローンチ
日本ではほとんど見かけないRibbleだけど、変態テクノロジー満載で最高。
road.cc



【閑話】
今週に限らないが、いくつかのブログで「燃え尽き症候群」らしきことが書かれているのを目にした。「ツールドおきなわが中止になってやる気が起きない」とか、「どうしても練習に身が入らない」とか。イベントが片っ端から中止もしくは延期になってるからリズム狂っちゃうよね。。。
レースが普通に開催されるまで、まだまだ時間が掛かりそうだし、レースに対する熱量の比率をコントロールしないとな、と思う。最近はコンペティションとは無関係なサイクリングの予定をなるべく組むようにしている。「おしゃれカフェライド」とか「絶景を見に行こう」みたいなやつ。距離短め獲得標高低め、それから何より意識低め(ここ大事w)、「楽しい」を最優先にするのがこういうときに大事なことなのかも?


Tweet of the week

高橋大喜MTBクリニックベーシック編@ふじてん20210801

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高橋大喜MTBクリニック、先日参加したジャンプ編に続いてベーシック編も受講してきた。
behind-the-bar.hateblo.jp


時は梅雨明け、場所はふじてん、涼しくて最高。


今回の内容は、基本姿勢ドロップオフコーナリングの基礎
詳細は飯のタネコードだと思うので割愛。気になった方はぜひ参加して確認してみてください。ちなみに参加したのは7名。リピート率は高い模様。そこまで少人数でもないが、リピート率が高いのもあってか、雰囲気はフランク。自分では思いつかないような質問もバンバン飛び出し、その辺も含めてめちゃ勉強になった。


振り返りというか、受けた感想というか。うーん、ある程度「出来てるつもり」だったけど、ぜんぜんダメだったの一言。。。なまじ昔やってるものだから「思い込み」「変な癖」が出て、身体が勝手に動いてしまう。先生に指摘を受けるのだが、これを矯正するのがすごく難しい。もう体が勝手に動いてるから自覚できてた瞬間には動作が終わってる...くっそ

講習中、2回もこけたが、2回ともダイキ先生が「どうしてこけたのか」を指摘してくれた。こうやって指摘があるとPDCAがキレイに回る。自分だけだとPDAAになってしまいがちなので非常にありがたかった。上手い人の目の前でコケるというのは実はレアな経験だと思う。


自分の癖、スキルが下手なところを自覚して、再構築する。これがいまの自分に必要なんだな、より安全に楽しく走るために。もちろんこれが何より難しいのだけれど。

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ベーシック編@ふじてん
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ベーシック編@ふじてん
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ベーシック編@ふじてん

こうやって写真見ると自分のイメージと実際にギャップがあって恥ずかしい。『運動神経が良い/悪い』とは良く言うが、これって自分の動作と脳内のイメージを一致させるのが上手い/下手って意味だと思う。自分の写真を見て絶望するということはそれだけイメージと実際に大きなギャップがあるということなので、自分は運動神経劣悪だw



フィーは前回同様レッスン7000円(+ふじてんリフト券料金が3000円)
現地合流したチームメイトはスキーもやるのだけれど、料金についてはスキーもこれくらいだそうで。



ちなみに名前はベーシック編だけど、いわゆるMTB買ってすぐのいわゆる初心者向けではないかなという印象。脱初級者を目指す人、ふじてんを楽しく走りたいエンジョイ勢、ベテランの乗り方チェック。そういった目的に向いてると思う。



【閑話】
前回のエントリー(ジャンプ編)を上げたところ、ダイキ先生からプロフィールが寂しいとメールで突っ込みが入ったので紹介します(笑)

ちなみになんですが、インストラクター養成講座以外にもトレイルビルダー養成講座というものも開催
してしています。(中略)

これらの活動が日本のMTBシーンにとって必ずプラスになると考え活動しています。

そもそも僕はプロライダーとして活動していて、アジア人唯一のFMB公認プロライダーでもあります。FMBとは世界のフリーライドマウンテンバイク協会で、ブランドンセメナックなどのトッププロも登録されています。僕はスロープスタイルと言う競技で公認大会に出場経験があるプロフリーライダーなのです。

(中略)思わず自己紹介をしてしまいました笑

フリーライドマウンテンバイク協会
www.fmbworldtour.com


しばらくは近所で地味練しよう。そして次はアドバンス編だな。目指せカッティー