Plover Cycles Blog

ロードとMTBとシクロクロスと。

移転しました。

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高橋大喜MTBクリニックジャンプ編@ふじてん20210613

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噂に聞く、高橋大喜氏のMTBクリニックをふじてんで受けてきた。当日のふじてんは曇り時々雨。梅雨入り前にギリギリ滑り込みで受講出来た。



DKFREERIDE MOUNTAIN BIKE LOGICと高橋大喜氏について

ふじてんでDKFREERIDE MOUNTAIN BIKE LOGICの高橋大喜氏にインストラクションを受講。「スクール受けるならダイキ先生から一回教わった方が良いよ」と、以前より聞いていた。あまり詳しくないのだが、この人の指導でインストラクターになったり、上手くなったりした人、多い模様。要は日本MTBインストラクターの始祖、みたいな方らしい。きぶつじむざんかな?
氏の主催する「DKFREERIDE MOUNTAIN BIKE LOGIC」というMTBパークが静岡にあってここもそのうち行ってみたいんだよな。なんと日本で唯一エアバッグジャンプが出来るところなのだ!
www.joyridemtbpark.com

クリニックについて

ベーシック、アドバンス、ジャンプの3つがある。今回受けたのはジャンプ編
ジャンプクリニックは、4時間ひたすら飛んで飛んで飛んで飛んで飛ぶ!たぶん100本は飛んだ。
大喜先生からレクチャーを受けたわけだけど、インストラクション詳細は飯のタネコードだと思うので割愛。

ちなみに、「フリーライドクリニックではヘルメット、グローブ、膝、肘のパッドは着用が義務付けられています。必ずご着用下さい。ジャンプレクチャーをご希望の方はフルフェイスヘルメット、ネックブレースの着用を強くお勧めいたします」とのことで、全員フル装備。ここまでプロテクションしっかりしておいた方が安全に挑戦できる。
「膝・肘無し、半ヘルで里山走るの、案外野蛮じゃね?」とすら思ったり。※里山は攻める走りをするところではないぞ※

ふじてんについて

会場はふじてん。横浜から2時間(帰りはもうちょっと)ほどで行ける常設のダウンヒルコース。富士山の裾野を利用していることもあり、斜度があまりなく速度もそこまで出ない。ただし土は火山灰質で結構滑る。この土質結構苦手。
コースの下にスキルパーク(ジャンプライン)が造成してあって、今回のクリニックはここを利用した。
ここ、下り基調でバックサイド緩め。フルサスで飛ぶことを前提にしている感じで、DJバイクを持ってないMTBライダーでもチャレンジしやすいと思う。
https://summer.fujiten.net/pc/summer_bikecourse.shtml


受けたチームメイトについて

自分含めてチームメイト3人で受講。2人は以前アドバンス編を受講済み。
名乗らずに受付で挨拶したらいきなり名前を呼ばれてびびる。「今回はじめて受けるのは(自分)さんだけなんですよ。だから分かりました」と。なるほど!
ちなみにこの日は全部で12人。つまり11人リピーター。中年比率は高かった気がする。


機材について

受けてた人はほぼ全員29erフルサスのAM/エンデューロバイク。ふじてんですもんそうですよね~。
自分は例によってダウンカントリーのFM936。ジャンプは特に問題なく飛べた。ただ、結構やわいなと思ったのはフォーク。着けてるスタンチョン径34mmのSR Suntour AXON Boost 120mmだと、一番左のラインでラフな着地をするとぐにゃっと嫌な感じが。フォークは太ければ太いほど良いかも。右3つなら34mmで十分だけど、さすがに目線が4m近くまで上がる左ジャンプは剛性が物言う。
ハンドルはもう少し高くても良かった。こんど3インチライズにしてみよう。
ステムも現状の45mmから35mmに変更してみようかな。
MAXXISのクロカンタイヤで行ったけどジャンプ自体は全然平気。まっすぐしか走らないからなんでも良い。講習後にダウンヒルしたけど、さすがにおっかなびっくりw 今のところ、里山メインにCross King 2.4、レースならMAXXISと2セットタイヤ持ってるけど、これに加えてダウンヒルユースタイヤも買った方が良いかもしれない。IRCのタンケンなんか良さそう。


受けてどうだったか

受けた際に感じたことをアトランダムで。

基本の確認が出来た。自分はもともとある程度ジャンプが出来たので、今回はジャンプの基本ってなんぞ?ということを聞きに行った感じ。まじで理屈からちゃんと教えてくれる。長年なんとなくでやってたことについてきちんと説明を受けて「うぉぉこれか!」となった。理屈が分かってるかどうかは結構大きいなぁと思った。

ダメなところの指摘が適切。ここも飯のタネコードだと思うので詳細は割愛。でもめっちゃ納得感あるアドバイス

指導に嫌味が無い。とにかく褒めて伸ばす、という雰囲気がある。参加者どうしも上手く飛べたら「いぇ~!」と声掛けたりして全体的にポジティブ。
友人どうしだと教えるとき言葉がカジュアルになりすぎることってあるじゃないですか。例)「なんで出来ないの?簡単じゃん?」とかw。ここはすごく印象良かった。

懇切丁寧。チームメイトの一人はジャンプほぼ初体験だったため、かなりしっかり指導受けていた。マンツーマンとまではいかないまでもかなりそれに近い。最終的に高さは低いもののちゃんと安定してジャンプが出来るようになっていた。

トリックのやり方を教えてくれた。トリックをやりたくて質問したのだが、これまた理屈から教えてくれる。結局時間内にトリックはメイクできなかったのだが、きっかけや体の動き出しの感触が分かった。練習を続ければ身に付く気がする!(するだけかも)
やっぱりインヴァート、ウィップの2つはできるようになりたい!

運動神経があまり良くない人でも、何回か受ければリトルウィスラーのでっかいラインを飛べるくらいまでスキルアップするんじゃないかなという印象。あのラインはスキルよりも大きなキャニオンジャンプに挑戦する精神的なタフネスさが要求されると思うので、受講しさえすればあれを飛べるかと言われると結構微妙だけど、それはさておいて要求スキルは満たされると思う。


どのくらい上達するのか?
チームメイト含め参加した3名の写真をば。

チームメイトA:54歳。ジャンプはほぼ初体験。右から2番目のラインをほぼ飛び切り。ランディングも良い感じ

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54歳気合のふじてんジャンプ

チームメイトB:54歳。ジャンプは5~6回目?右から3番目のライン飛び切り。ウィップの動きが結構出来てた。羨ましい。

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ふじてんでウィップっぽい動き

自分:45歳。ふじてん一番左のライン。トリックの余裕無しwww

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余裕ゼロ

受講費用とコスパ

4時間7,000円*1
この金額に躊躇するライダーいるかもしれないけど、これは安い
スキルは一度身に付けたら二度と失われない。長く乗ればのるほど元が取れる投資だ。
また、正しい動きを身に付けることは怪我のリスクを大きく下げる。7,000円をケチって病院にかかって大枚と時間をロスする...なんていうくらいならちゃんと基礎を学んだ方が何百倍も何万倍も良い。


まとめ

理論、親切、丁寧、適切。受けて『非常に良かった!』
リピートライダーが多いのも納得。近く、コーナリングなどに特化したベーシック編とアドバンス編も受けてみようと思ってる。


【閑話】MTBのクリニックはもっと普及して欲しい

大喜先生のクリニックとは直接関係ないのだが…やはり日本でのMTBインストラクターはもっと増えるべきだと思うし、もっと皆受けるべきだと思う(フォレストバイクのときにも書いたけど)。理由はたくさんある。

一番でかいのは、やはりMTBシーンの拡大のため。
良くも悪くもこれまでのMTBシーンは、体当たりで学ぶことが多かった。とりあえず山に連れて行って走らせる。自分で試行錯誤、もしくは誰かの走りを見て盗む。理論が分かってないし無茶もするのでハイリスク。初回で怖い思いをしたり、最悪怪我してドロップアウトしてしまう。。。
毎週毎日近所に走る場所がある人や、若い人はそれでも良いかもしれない。
でもたまにしか走れない人、エイジドライダーはそういうわけにはいかない。安全に効率的にスキルを身に付ける必要がある。

クリニックで理論や基本から学ぶ。プロのインストラクターのレクチャーがあるから最短で上達。理論が分かってるし無茶もしないのでローリスク。楽しかった!またやろう!と思えばドロップアウトもしにくい。

こう、こうあるべき!安全にはじめられることと、ドロップアウト率が低くなるのはシーンの拡大に必ず繋がると思う。

あと、選手のセカンドキャリアとしての側面も。せっかくプロ/エリートになった人たちのノウハウ。僕らそれを学びたいじゃないですか。選手も自転車に関わって生きていけたら最高じゃないですか。ライダーとして現役を引退した後の道のひとつとしてインストラクターがあっても良いと思う。

まだまだインストラクター制が増えることには意味がある。それはライダーのコミュニケーションの場としての機能。スキルが近いライダーと交流するのは上達に繋がりやすい。

まだまだまだある。乗り方のアップデートの場としての機能。29erになっても26erの乗り方のままの人とかいる。楽器でいうところのチューニングというか、機材を更新したタイミングで受講してバイクに合わせた乗り方を教わるのは良いかなと思った。なんならポジション出しのアドバイスも受けれられるし。

まだまだまだまだ!MTBer全体のレベル向上機能。MTBコース設営で一番難しいところは「どのスキルのライダー」向けに作るかだ。下手クソに合わせるとつまらないし、達人しか走れないコースもまたつまらない。全体のレベルが上がればコースの難易度も上げていけるし、そうすれば世界を目指すライダーの良い練習場所にもなりうるだろう。自分のスキルアップが誰かの世界挑戦へ繋がる!とは言い過ぎだが、そう思えば練習にも力が入るってもんだ。

まだまだまだまだまだ!最後にエイジドライダー対策としてのインストラクター制。要は中年/初老ライダーです。われわれおじさん/おばさんはですね、フィジカルは年々落ちる一方なんですよ。反射神経も、視力も、集中力も…現状維持はあっても伸びることはない。それなのに現状のスキルで今まで通り走れるわけないんですよ。フィジカルを伸ばすのは大変でも、スキルは伸びしろがある。そうしてフィジカルの下げ分を補ってマージンを作るべき。

そんな風にたくさんのメリットがあると思うので、みんな受けてインストラクターの手が足りなくなってもっともっと増えていったら良いなぁと。

悪いことは言いたくないが、ろくに情報発信しない代理店とか、売上至上主義でトレイルがどうなっても良いと思ってるメーカーに金を落とすくらいなら、現場で僕らをサポートしてくれる人たちにお金払った方が気持ち良いと思うんですよ。

*1:別途ふじてん利用料が掛かり、受講するとふじてん1日券が1000円引きで購入できる

News of the week 2021-6/7~6/13

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モチベーションは低いし自転車関係の買い物も(あんまり)してないし。一週間で目についてニュースをパラパラっとブックマークがてら。


今週はこれ!Scott Sparkがモデルチェンジ!XCレーサーのニノ・シューターやケイト・コートニーなどが駆るSparkがモデルチェンジ

  1. 基本構造がフレックスピボットなところは変わらず、サスペンションユニットをシートチューブに隠したクリーンなデザイン。
  2. ケーブルはステムから引き込むスタイル
  3. ヘッドパーツを回転させることでヘッドアングルを2通り変更出来る
  4. XC版とダウンカントリー版の2種を用意
  5. フレーム材はアルミとカーボン、アルミ版はフレックスピボットじゃなくてリンク式シングルピボットかな

目的は低重心化、マスの集中化、防塵性の向上。半面、メンテナンス性は悪化。とはいえサスペンションユニットが見えないだけでこれほど近未来的なデザインになるとは…カッコイイ
ただしケーブル内装てめーだけはダメだ!
なお、海外価格は2200ドル~12000ドルくらい。
bikerumor.com


ベストMTBサドル
www.mbr.co.uk


ジャイアンエスケープ2022モデルデビューwww.cyclorider.com


ブルームバーグに自転車の値上げについての記事が掲載。www.bloomberg.co.jp


JEROBOAM JAPAN開催(5月29日)の記事
ブルベともレースとも異なる新しいフォーマットのサイクルイベントかな。
インスタ見てるとイタリア版もそこまで大きなイベントではなさそうだ。3Tが協賛してる?
www.cyclowired.jp
https://www.instagram.com/jeroboam.gravel/?hl=en


オーストリアMTBワールドカップが開催
日本からは九島勇気(モンドレーカー)がDHで参戦。まだ見てないけど、DH男子2位の選手の走りがむちゃくちゃ汚いのに速かったらしい。
youtu.be


自転車と直接関係ないけどこれは面白い記事dailyportalz.jp


今週のツイッター

News of the week 2021-5/31~6/6

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今週はこれ!
サンタクルズのBlurがモデルチェンジ
bikerumor.com

  1. 前後100mmのXC版と、F120mmR115mmのTR版を用意
  2. RサスはVPPを廃しフレックスピボット化。これにより約300gの軽量化
  3. Rユニットの取り回し変更でWボトル化
  4. ジオメトリーの近代化。TR版はややヘッドが寝てトレンドのダウンカントリーデザインに
  5. マイナーな変更。Rブレーキ取付をポストマウントとして後ろ三角に入れる、など

VPPは動きが良いのだが、どうしても部品点数が増えて重くなりがち。シートステイの”しなり”を利用するフレックスピボットは、軽量でピボットがひとつ少なくなるのでメンテナンス性も向上する。なおトラニオンマウント化は見送られた模様。XCではメリットがあまり無いという判断?
価格
Blur C R TR(SRAM NX+RX SID)で$4,599
Blur C XT TR(Shimano XT+FOX)で$6,499
この辺が普及価格帯か。日本正規だとNX版が65万、XT版が80万ってところか?


5月31日
自転車も値上げ。「世界的な景気回復の見通しや金融緩和策などを背景に商品相場は上昇基調にある。」というニュースに加え、コロナ環境下での自転車事業は追い風。当然の値上げ。平均15%アップは結構痛い。
sky.ap.teacup.com


キャニオンがチームに加入した西窪友海デザインのストリートトライアルバイクを製作。
www.mtb-news.de


「TVには映らないジロデイタリア」
cyclingtips.com


6月2日
フルクラムレーシングシリーズ(4,5,6)がモデルチェンジ。ツーリング用にこういう気軽なホイールがあると良い。とはいえディスクブレーキ時代になって、カーボンホイールが身近になったからか、いまひとつ食指が動かない。
blog.cbnanashi.net


6月3日
ITさんところのオリジナルホイールがUCI認定。
rbs.ta36.com


6月4日
ラファがMTB用トレイルウェアをリリース。MTBウェアはアメリカンなもの、レーシーなモトクロスジャージ系か、カジュアルなチェックシャツ系が多かったので、ヨーロッパ系ウェアのチョイスが増えるのは面白い。買わんけど。
www.rapha.cc


6月6日
富士ヒル無事開催。チームメイトは日曜の雨予報を嫌って土曜に登った模様(なおタイム)
www.fujihc.jp


クリテリウムドーフィネ2021
Official website of Critérium du Dauphiné cycling race 2021

5月30日 第1ステージ
youtu.be

5月31日 第2ステージ
youtu.be

6月1日 第3ステージ
youtu.be

6月2日 第4ステージ
youtu.be

6月3日 第5ステージ
youtu.be

6月4日 第6ステージ
youtu.be

6月5日 第7ステージ
youtu.be

6月6日 第8ステージ
youtu.be




今週のTwitter

SRSuntour Rユニットの消耗品交換

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先日、FM936の点検をしたところ、Rサスにガタがあるのを見つけた。どうも、Rユニットの取付部にあるブッシュとレデューサーが摩耗しているようだ。ブッシュは、Rサスユニットに圧入するスリーブ(画像⑯)、レデューサーは、フレームとサスペンションの間に入るスペーサー的なもの(画像⑰)。摩耗しやすい箇所なので交換できるようになっている。
通常のRサスユニットは上下2か所にブッシュ&レデューサーが組まれているのだが、FM936はトラニオンマウントのRユニットなので、ブッシュ&レデューサーは1か所のみ。ここのパーツを交換すると良い様だ。

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ブッシュ⑯、レデューサー⑰


SRSuntour純正パーツを手に入れようと調べたら、納期が1年以上先。ガタが出てるのを放置するのは精神衛生上良くないので、社外品を使うことにした。

購入したもの

ブッシュ
s.click.aliexpress.com
レデューサー
s.click.aliexpress.com
ブッシュ用工具
s.click.aliexpress.com

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左:ブッシュ工具、右上:レデューサー、右下:ブッシュ

作業手順

  1. Rユニットをフレームから外す(交換する側だけでOK)
  2. レデューサーを手で外す
  3. ブッシュを専用工具で打ち出す
  4. 新しいブッシュを専用工具で圧入する(※)
  5. 新しいレデューサーを組み込む
  6. Rユニットをフレームに取り付ける
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SR Suntour Rユニット外す
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SR Suntour Rユニットブッシュを専用工具で交換
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完了!

作業自体はあっという間に終わり、交換したら無事ガタは取れた。だいたい1年でガタが出はじめたので、あと1年はこれで大丈夫だろう。
新しいブッシュ、本来圧入する場所だが、ほとんど力を掛けずにするする入ってしまった。ガタは無いけどちと不安。いちおう納期1年待ちになるけど、純正パーツはお願いしている。

閑話

ちなみに、なんでここベアリングじゃないのって疑問だったんだが、メカ強いチームメイト曰く
「そもそもの可動範囲が狭い(1回転もしない)のと、ベアリングだとシールがたいへんなんです。あと荷重もどちらかというと静荷重で、回転荷重ではないんですね。スイングアームやリンクはベアリング入れてるけど、サスの上下は、ブッシュなのです。ちなみにモーターサイクルの方もそうなっています。」
だそうで。ちなみにグリスなどを挿さずに使うのが正解らしい。いやー最初に組み付けるときに、がっつりグリス塗って組んでるんですがw もしかしてこれがゴミを呼んで摩耗が進行する原因になった?!


組んだは良いけど、もうMTBシーズンは終わりだなぁ。。。

FM936ロングタームインプレッション

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FM936も購入して1年以上経過。いちおうロングタームインプレッションを。中華カーボンバイクはロード乗りはそこそこいると思うのだが、MTBはあまりいないのでレアかなと思い一応記録として残すことに。

【関連記事】
behind-the-bar.hateblo.jp
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ジオメトリー

いわゆる流行りのダウンカントリーバイク
ライダーは177㎝、サイズはMをチョイスした。サイズ感はちょうど良かった。Mで475mmとかなり長めのリーチが特徴で、下り系にアレンジするときは35mmのショートステムに3インチライズの750mmダージャンバー。XCアレンジの場合は45mmもしくは60mmのステムに740mmフラットバーという構成。

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FM936 ジオメトリー

構造・規格

フルカーボン、トラニオンマウント、ブーストエンド、テーパーヘッド、ケーブル内装、ボトルは1本
今のところ最新規格と言って良い?あと数年は戦えそう。
ただ、ロングをこなすにはボトル1本はやはりきつい。2本だと文句なかった。。。


【追記:2本にカスタムしました】
behind-the-bar.hateblo.jp


パーツアッセンブル

コンポーネント シマスラミックス(SLXメイン11速)
Fフォーク SR Suntour AXON Boost 120mm
Rユニット SR Suntour EDGE トラニオン
ホイール 中華カーボン手組約1600g
タイヤ Maxxis IKON&REKON RACE
ドロッパー GIANT Contact SL
サドル SGD コンプベルエア カモフラージュ
ハンドル Renthal Fatbar Lite 40mm
ステム UNO 45mm
ペダル Shimano PD-M8040 or PD-M520


重量

上記のようなアッセンブルで12kg。XCに振って11kgちょい、トレイル/パーク仕様で13kgくらい。
ダウンカントリー系としては標準的な重さでしょうか。
軽くて困ることは無いので、フレームは200g軽いスーパーライト仕様で注文しても良かったかも(ただしアップチャージ$200)



フレームの消耗

1年経過したので、各部を点検。
リンクのベアリングは特に問題無し。ヘッドベアリングもまだ大丈夫。リンク部のボルト類が一部緩んでいたので、ねじロックを着けて再締め付け。
あとRハンガーの固定ボルトが気づかないうちに脱落してた。スルーアクスルで共締めするタイプなのでハンガーまで落ちることはなかったのだが一瞬焦った。新車購入時に買っていた予備ボルトを付けて解決。このボルトはスペアハンガーを買わないと付いてこないので、この手のフレームを購入するときは予備ハンガーは必須
Rユニットのブッシュとレデューサーは摩耗してガタが。これは新品に交換。調べたら純正パーツは納期1年と聞いてびびりまくり...ほんとに物の生産が遅れてるんだね。とりあえず社外品を使ったが問題は無し。


ルックス

最高の一言。自分でデザインしたので飽きない。世界で一台というのは思った以上に満足度がある。「それどこのバイクですか?」って話のツカミにもなるし「自分のオリジナルなんすよ(ドヤ)」って相手の反応を見るのも楽しい。
ただ、塗装をマットで仕上げたのは正直失敗だった。。。汚れが落ちないw 組む前にコーティング剤を塗っておけば良かったかも。


剛性

自分程度では全く問題無し。一言で言うと普通かな。正直良く分からんw
チームメイトが持ってる同カテゴリーのEPICやLUX、HEI HEIも乗ってみたけど、それと比較して特に柔らかい/硬いとは感じず...
Rブレーキの効きが他と比べると少し落ちる印象を受けるので、もしかするとRバックは少し柔らかいのかも?シートステイを撓ませる構造なのでそれ起因かもしれない。


コーナリング

旋回性は並。里山で良くある低速なタイトコーナーはかなり苦手。逆にある程度スピードが乗った緩いコーナーは気持ち良い。ヘッドアングルが少し寝ているので、XC系よりはるかに高いスピードでコーナー突っ込めるね。いわゆる里山というよりも、バンクが作られてる管理トレイル(フロートレイル)に向いてる。1年あちこち走ったが、フォレストバイクのニンジャトレイルなんかは相性ばっちり。


ヒルクライム

Rストロークは110mm*1
フラットな激坂を除けば、Rユニットをロックしない方がトラクションが掛かり良く登る印象。HTと違い、腰に衝撃が来ないのでいちいち腰を上げずに登っていけるのでかなりラクチン。おそらくこれはSDA王滝のようなガレた登りが続くシーンでは大活躍するだろう。普段はライザーバーを付けているが、フラットバーにするとさらに良く登る。


ダウンヒル

R110mm、F120mmストローク、WB1294mm、ヘッドアングル67°
ピュアXCと比べるとアドバンテージは絶大。里山ダウンヒルであれば、エンデューロ系と伍して走れる。良いよこれ。ロングホイールベースと寝たヘッドアングルが大きな安心感を生んでいる。
リアサスはいわゆる4バーリンクではなく、シートステイのカーボン材のしなりを利用してプログレッシブ効果を得るデザイン。正直プログレッシブ効果は甘い。奥で踏ん張る感じではなく、どちらかというとリニアに動くイメージ。なのでエアが低いと底付きしやすく、逆に高いと初期が動かない。適正なエアの範囲が狭いね。出るイベントやシーンに応じてちょいちょい変えてやった方がQOLは高まる。自分(体重70kg)だとXC仕様で250psi、パーク仕様で270psi。
フロントはスタンチョン径34mmのAXONだが、これはこれで満足な動きと剛性。SRSuntourはあまりシェアは高くないが、安いしパーツの入手性も良いし、アジア圏に住んでるなら悪くないチョイスだと思う。物は良いのだが肝心の国内流通がボトルネックになってる。キャニオンみたいに本国が直販しちゃえば良いのに。
ドロッパーシートポストはもはやダウンヒルを快適に走るには欠かせない。現状ジャイアントの125mmのものを入れているが、パークライドではサドルが内ももに当たって不快。出来れば150mmがよかったのだが、フレームの形状的に厳しい。シートチューブが途中でベンドしているので、ポストの挿入長が限られているためだ。出来ればここはシートチューブをなるべくまっすぐにしてドロッパーシートの選択肢を増やして欲しかった。XCユースなら125mmでも問題無し。正直、俺の脚が短いのが悪いんだがw


まとめ

PROS,CONSをまとめるとこんな感じ

PROS
自分でデザインできる満足感
里山下りでは抜群の安定性
カバーレンジが広い(XC,マラソン,里山,パークまで)

CONS
ボトルホルダー1本はシーンによっては物足りない
ドロッパー差込長が足りない
Rサスの動きは構造上それなり


コスパについて

これでフレーム8万円(完成車25万ちょい)。。。安い。このグレードのバイクを買おうと思うと国内調達だと完成車40万は見ないといけない。プロショップでフレームから組むともっとだろう。「やっぱりフレームから組むならヘッドはクリキンじゃないと♪サスはFOXのカシマコートが最高ですよ♡」とか言われて財布の紐がつい緩むパターンw
そういうのと比べれば道具としての性能は十分なので良いチョイスだった。

ただ、中華カーボン最高かと言うとそうでもなく。

自分の周りで中華カーボンを買った人はそこそこいるが、半分くらいの人は色々と苦労している。パーツが合わない、精度が悪くて削った、音鳴りが止まらない、ジオメトリーがおかしくて乗り心地が変、などなど。ある程度ギャンブルを許容できる人、メカニックに自信がある人、自分のデザインで作ることにこだわりがある人、常から情報収集している人、メーカーと英語でちゃんと交渉できる人、そういう人向けかな。今回は正直当たりを引いたと思ってる。ビギナーズラック。



次はe-MTBを買うと思うのだが、まぁそれまでよろしく頼む!


【閑話】
このFM936、海外では良く売れている模様。OEMとしての採用メーカーも多く、非常に安心して使えそう。こういうのはたくさん作った方が量産効果が出て品質が安定するしね。

そして、柳の下のどじょう多数

ICAN S24
これはFM936のほぼ同じジオメトリーの別設計版。Carbondaからも同じものが発売になってる。
www.icanbikes.com


ICAN S3
これは前三角はFM936で後ろ三角を4バーリンケージにしたよりAMに近いバージョン。
ちょっと重いがリアの動きは良さそう。
XC Bike Frame S3icancycling.com

*1:取付ユニットによって可変で自分が今付けているユニットのストローク45mmだと110mmになる。標準は40mmユニットを付けて100mmにしたパターン

KDMパークキャンプ&トレイルライド20210410~0411

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プレオープンに行ったきりだった「かすみがうらドッグ&MTBパーク」へ再訪した*1。あっ、ちなみに通称は「KDMパーク」だそうです!おーけーれっつごーKDMパーク!今回は念願のキャンプとの組み合わせ!
behind-the-bar.hateblo.jp
https://mtb.osotoman.com/kasumiparkmtb.osotoman.com


まずは説明不要に楽しい動画を*2
www.youtube.com




土曜にKDMパークでライド⇒夜はキャンプ🍺で優勝
日曜は県内某トレイルでライド

という流れ。これは幸福度100%が約束されています。

【KDMパークでライド】

かすみがうらドッグ&MTBパーク」(KDMパーク)。11月末にプレオープンのところへお伺いして4か月。今年3月に無事オープン!この日は大盛況!おめでとうございます!おそとまんことトレイルボス小林さんもこちらのことを覚えられていて、ちょっとお話。


スラローム

バームも大きく、斜度も緩いのでノーブレーキで突っ込める。これがめちゃ楽しい。スタート台があって、プッシュして第一バームに入っていけける。フォレストバイクのパンプトラックにもあったのだが、いくつかのバームの出口には緩いコブが作ってあって、脱出したついでに追加のプッシュが入れられる。これまた楽しい。後輪を中心にギュイン!とコーナーを回れると脳から変な汁が出るのが分かるw
他のお客さんも追いかけっこをしたり動画を撮ったり、思い思いに楽しんでた。
個人的には最終バンク以外はタイヤが滑ることがなかったのでもう少し追い込んでも良かったかも?次はカッティーっぽい動きを練習したい。
youtu.be


パンプトラック

これまた楽しい。コースの後半が緩い登りでプッシュが足りないと最後までたどり着けない。ここで最後のコブまでいけると中級者という感じかな。
今回も右バンクがどうしてもビビッて腰が引ける。第一コーナー前後の不規則なコブのうまいこなし方と併せ、ここは次回の課題!


ジャンプ

前回はちょいゲシり気味だった中ラインをクリア。一番左の大ラインは3つ目でどうしても少しゲシってしまう*3
最近バランスボードをやってるおかげか、空中でバランスを崩すことがほとんどなかった。ジャンプ(大)を最初ロール気味に舐める練習をしたが、ここでも左右にふらつかなかった。体幹そのものというより、姿勢を制御する細かな筋肉の使い方が上達したのかもしれない。
ウィップをカッコよく決めてる人がいて、こんな風に出来たら良いな~。これも次回課題。はじめてネックブレースとフルフェイスで走ってみたけど、慣れたら普通だな。

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661のフルフェイスヘルメット
その他

コースも増えてた(キッズパンプ、一本橋、ジャンプの後のバーム等)。

それからちょっと開けたところでバニーホップ練習も少し。「MTBで山を走っていれば勝手に上手くなると思っていたが、パークで基礎練習をして勘違いに気づいた。同じ動きをひたすら繰り返すことでスキルがこれほど上がるとは思わなかった」とは一緒に行ったチームメイトの弁。そうなんですよ、「要素の分割」と「繰り返し」こそが上達の近道だと思うのです。MTBパークは楽しく繰り返し練習が出来るから最高だよね。


一日、ほぼ休憩無しで走りっぱなしだった。こういうのは理屈こねずにひたすら走るのが良い。動画を撮っておけば後から見直せるし。

【KDMパーク内でキャンプ】

スラロームコースのすぐ奥らへんがMTBパークのキャンプ場。車も入れられる。入場してすぐにタープを張っておいたので、休憩が非常に楽。この日は貸し切り!立派なトイレとシャワーがあるので、ライドの後もさっぱりできる。電源や水道もあるのでキャンプしてて困ることはない。至れり尽くせり。

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超立派なKDMパークのトイレ

さっそくアサヒスーパードライジョッキ缶で乾杯。焚き火、美味い飯、酒、これ以上の贅沢はあるか?
夜はかなり冷え込み、耐え切れず、車で暖房掛けて寝たw
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【トレイル】

快晴。最高。
前日にKDMパークで練習したおかげか、身体の動かし方がスムーズな気が。普段よりマージンを大きく取れるようになった気がする。この、MTBパーク→トレイルの流れは予習・復習の関係だね。

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桜とMTBライド
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難所のすごい激坂下り

道中、何回も「あっ、これおそとまんでやったところだ!」状態になったw
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この日は40人くらいのMTBerを見かけたんだけど、MTBって流行ってる?

e-MTBのチームメイトが速い速い。先導となって完全にアテンダー状態。写真撮ってくれるからありがたい。付いていくとペースが勝手に上がるので、あまり意識しすぎると自滅する。緩い下りで20㎞/h以上出るとか、短時間で大出力を出すとか、限られたシチュエーションでしかe-MTBには勝てない。


いや、もう最高でした。
またやります!


【閑話】
全然関係ないけど、白シャツでトレイル/パークライドってカッコよくないですか?MTBウェアってレーシーなジャージ系か、カジュアルなチェックシャツ系か、大きく2つに分けられると思うんだけど、3つ目の選択として「白シャツ」を強く推したい!何回か着てみたけど、アースカラーの中、かなり目立つし悪くない。なんというか、「俺はコケないんだぜ!」というクールな男を演出できるwww

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白シャツMTBスタイル

Twitterでそういうの見かけて真似したんだけど、元ツイートは見つけられず...


*1:ほんとはこの日はうっかり八兵衛カップの日だったのだが、感染症対策の一環で中止...

*2:正確には別の日のキャンプなんだけど、あまりに雰囲気が良いので

*3:そのあと着地がちょっとスムーズになるよう手入れされたらしい

MAXXIS IKON、REKON Race

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FM936購入して1年、その間タイヤはContinentalのCross King2.3を使用してきた。特に不満は無いしノブはまだまだ残っているのだが、気分転換がてら新しいタイヤを試してみることにした。

選んだのは、国内では高シェアのMaxxis


【スペック】
FタイヤにIKON、RタイヤにRekon race。

IKONはMAXXISのド定番XCタイヤ。SDA王滝でも使用率が高い。クロカンからマラソンまでオールマイティなタイヤ。

REKON Raceは元々あったXCタイヤREKONを、さらにハイスピードに振ったセンタースリック仕様。開発には最強XCライダー、ニノ・シューターが関わっている(実際に使っているのは今回買った2.25ではなく2.4みたいだが)。あまりFタイヤには推奨していないようだったので、今回はIKONをFとしてRekon raceはRにセットした。


MAXXIS IKON(F)
29*2.2
カラー Dark Tan
重量715g(実測) カタログ685g
3CS/EXO/TR/DTW*1
価格 ¥6,219
購入 アリエクスプレス
www.maxxis.com]
s.click.aliexpress.com

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Maxxis IKON 29*2.2 Darktan

https://s.click.aliexpress.com/e/_AtrXKu


MAXXIS REKON Race(R)
29.2.25
カラー Dark Tan
重量686g(実測) カタログ691g
EXO/TR/SK*2
価格 ¥5,668
購入 アリエクスプレス
www.maxxis.com
ja.aliexpress.com

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Maxxis Rekon Race 29*2.25 Darktan


【ルックス】
カラーはダークタン。ダークタンカラーは国内未発売なので、結構レア。いわゆるスキンサイドタイヤの一種。以前はサイドにゴムを張っていない、ケーシングがむき出しになっているものをタンカラーと言ったみたいだが、これはそういう色のゴムが貼ってある。なんちゃってタンカラー?
ちなみに、マキシスと言えばイエローのロゴだが、このダークタンではブラックなんであった。
タンカラーはあんまり使ってる人がいないから目立っていいね!
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【TPI】
TPIは60。IKONもREKON RaceもブラックのTPIは120なので、どうなのかな?と思ったのだけど、ダークタンの色味がカッコ良いので。。。両方使ったことがある人曰く「取付のときは若干タンカラーの方が硬い印象を受けるが、走ってしまえば違いは分からない」そうで。


【取り付け】
タイヤは簡単にハマり、ビードもすぐに上がった(タンク使用)。エア漏れも無く、好印象。さすがマキシス。ユーザーが多い≒評価されているだけのことはある。



【サイズ測定】
IKON
横幅60.5mm
縦幅78.2mm
Rakon Race
横幅58.7mm
縦幅78.7mm
内幅25mmのリムにセットしたときの実測値。広すぎず狭すぎずといったところかな。どちらのタイヤも、ノブは一番広い場所まで来ておらず、実際にグリップに使っている幅はもう少し狭い。かなり丸みの強いタイヤで、フラットな箇所ではサイドノブは使ってなさそう。転がりの良さに振っている印象を受ける。ブロックタイヤとセミスリックタイヤの中間くらいだろうか?

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IKONを取り付けたところ
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Rekon Raceを取り付けたところ

【転がり抵抗】
ローリングレジスタンスによると
Rekon Race EXO TR 31.1 Watts(1.7Bar)
Ikon 3C MaxxSpeed TLR 31.5 Watts(1.7Bar)
だそうで。参考までに今まで使っていたCross King Protection 29x2.3は32.9 Watts(1.7Bar)
とのことで、使い慣れたCross King 2.3とそこまで差は無さそう。


実際走ってみよう。


【インプレ】
最近ちょくちょく行くご近所トレイルと、茨城のふるさとの森MTBパーク、フォレストバイク、おそとまん(かすみがうらドッグラン&MTBパーク)、某トレイルでテスト。走行距離は合計で100㎞くらい。いずれもコンディションはドライ。



転がり抵抗めっちゃ軽い。舗装路でのロードノイズも少なく、走行抵抗は相当低いと感じる。ま、トレイルの登りはいつもしんどいので、トレイルでの違いは良く分からないがw
Cross King Protection 29x2.3と2Wの差というは絶対うそだと思うな。後述の通り、ノブが小さくその変形量が小さいことが走りの軽さに繋がっていると思う。


グリップ。案外悪くない。FのIKONは全く不安なし。RのRekon Raceは木の根の登りやズルズルしたきつい下りではちょいちょい滑る。スパッと滑ってコントロールを失うわけではなく、「そろそろ滑りそう…やっぱり滑った~」となる印象で、比較的癖は掴みやすい。きつい下りのヘアピンで、かつ下に砂が浮いてる、みたいのは苦手だ。具体的にはふるさとの森のドラゴンバーム、ここはかなり滑る。ふるさとの森だと、最初のつづら折りの後半とか、つづらの終わった後のシングルトラックでちょっと滑る。


形状。かなり丸みが強い。上の写真の汚れ具合を見ても分かるけど、センターノブをメインで使っているようだ。こういうタイヤ使ったことあるなぁと思ったら、BMXやストトラで良く使うストリートタイヤに似てるんだ。高圧にしてパークライドで使っても良さそうな気がする。

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ストリート定番Holy Roller

www.maxxis.com



空気圧。今まで使ってたCross Kingだと、ノブが大きいので地面の凸凹を「ノブの変形⇒タイヤ全体の変形⇒サスペンションのストローク」という順で動いて吸収しているのが感じられたのだが、IKON/REKON Raceはノブが低く「(ノブの変形)⇒タイヤ全体の変形⇒サスペンションのストローク」こんな風に、一段階飛ばしている感じ。ノブ変形というクッションが入ってないので、タイヤの空気圧の影響が割とシビアに出る。そして、おそらくこのノブ変形の少なさが走りの軽さに繋がっているのだろうと思う。まだ適正空気圧は掴んでないが、トレイルなら1.5~1.6Bar前後(体重70kg)だろうか?ストリートタイヤっぽく使ってみたくて、3気圧まで上げてパークで走ってみたが、案外好印象だった。

マッドコンディションでは使う気にはなれない。ドライであれだけ滑りやすいのだから、ウェットは無理だろう。

耐久性は長く使ってみないと分からないが、SDA王滝では定番のタイヤだし、そこまで問題なさそう。自分のような年間数百キロライダーには縁が無いだろうな。


【まとめ】
軽めの里山、林道、ハードパックのレース向きかな。つまりだいたいどこでも使える。王滝定番タイヤなのも納得。どちらかと言えばREKON RaceよりIKONの方が好印象。自分の場合はカリカリのXCレースは出ないので、前後IKONでも良かったかもしれない。
ちょっとグリップが低めなので、下りを攻めたいライダーやルーズなコンディションでも走る人はもう少しノブの大きく間が空いたタイヤの方が良いかも。



【閑話】
ENSでのコンポーネントシェアに関する調査。タイヤは圧倒的にMAXXIS。
これ見てマキシス使ってみる気になった。
ens.dynoco77.net

*1:3種類のコンパウンド使用/耐パンクサイド/チューブレスレディ/DTWの意味は分からないがDark Tan Wallの略みたい

*2:耐パンクサイド/チューブレスレディ/SKの意味は分からないがSkin カラーのことみたいだ