Plover Cycles Blog

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中国のメーカーにチタンフレームを見積してもらった話

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中華チタンってどうなのと思って見積依頼をしてみた。
実際買ったわけではないのでメーカー名は伏せるけど、アリババでも昔から名前を見かける大手っぽいところ。

仕様

メーカーにはこんな感じで指定。ちゃんとオーダーフォームがあり、埋めるだけだった。

箇所 サイズ
リーチ 385mm
スタック 568mm
HT長 130mm
ST長 490mm
CS長 435mm
HA 71°
SA 73.5°
アクスル 12*142mm
ブレーキ フラットマウント140mm
HT テーパー(1-1/8 to 1-1/2)
SPサイズ 27.2mm
タイヤ 700*50C/650*55C
ケーブル ダウンチューブのみ内装
マウント トップチューブ上部とダウンチューブ下部へ追加

フォーク次第だけど、ホイールベース1030mmくらいのグラベルフレーム。重量はおそらく1700g前後。

さておいくらくらい?

見積

フレーム $1050
送料 $200
合計 $1250(¥147,288)

※レートは1ドル117.8円換算

...結構高い
フォークと塗装込みで16~17万くらい?


比較

高嶺の花と呼ばれたチタンも手ごろなやつもある。リーズナブルなやつは15~20万円くらい。

MONORAL GR
220,000円(税込)
www.monoralbikes.com


Planet X Tempest Titanium
£1,099.99(送料除く)
www.planetx.co.uk


SONDER Camino Ti
£1,399.00(送料除く)
Camino Ti Frame And Forkalpkit.com



高い理由

金属フレームの製造ではフレームを治具に固定して作る。
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1本しか作らない場合この治具をその1台のために用意しないといけない。当然パイプの加工もぜーんぶその1本専用に行う。つまり段取り(実際にフレームを作る作業までに必要な作業)に時間が掛かる。あとこれは推測だが、チタンフレームを作る職人さんの養成にはかなり時間が掛るはずだ。

【引用】
今日も岡安製作所に伺いました | CAMBIO工房



いっぽうで金型にカーボンシートを貼り込んでオーブンで焼いて製造する。
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良く言われるが(技術的にはだいぶん違うけど)鯛焼と同じ。金型もオーブンもけして安いものではないが段取り時間が短く、単位時間あたりの生産量が大きい。沢山作れば作るほど元が取りやすくなる。

【引用】
PAZフレーム工場見学Part2 - Cycle Garage PAZ


「少数生産」「段取り替え時間が長い」「人件費が高い」…チタンやクロモリオーダーフレームが高額になるのはこういった理由があるのだろう。

まとめ

パフォーマンスはカーボンに劣るし価格もメーカー品と比べて大きく安いわけではない...自分で中華系チタンフレームを作るメリットは薄いかな。

とはいサイズオーダーが出来るところはカーボンには出来ないところなので、かなり特殊なジオメトリーで作るならありなチョイスなのかもしれない。