Plover Cycles Blog

ロードとMTBとシクロクロスと。

News of the week 20211011~1017

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ようやく涼しくなってきた…
温暖化によって夏の酷暑化が凄まじい。そのうち夏がオフシーズンで秋~春がレースシーズンになっていきそうな気がする。

「Allez! Opi Omi」の裁判

こうやって観客が騒ぐのも伝統の一部なのかもしれないが、この手のトラブルは選手の人権侵害だし、厳罰化に進むべきではないかと思う。
オリンピックロードレースでも半裸で選手と並走したバカ陽キャがいたねそういや。
www.afpbb.com


エキノコックスが本州上陸

知多半島では定着したということなので、よほどのことをしない限り本州全土に広がっていくだろう。根絶はおそらく現実的ではなく、遅滞作戦と予防教育に力を注ぐべきか。マダニ、ヤマビル、破傷風エキノコックスか…MTBerは危険がいっぱいだな
www.fukuishimbun.co.jp


奥鬼怒林道がサイクリストに開放!

来年の新緑の頃に行くか

今年は11月7日までの期間限定で、冬季は中断し2022年4月29日から再開予定。希望者は女夫渕バス停市営駐車場、奥鬼怒温泉の旅館「加仁湯」「八丁の湯」の3カ所に設置された専用ボックスに住所、名前などを記入した参加届を提出する。植物の採取禁止や指定場所以外の駐輪禁止などルールを明確にして、環境保全などのマナーを守ってもらう。

www.nikkei.com


「サイクル。」の4巻が出た!

相変わらず面白い
巻を追うごとにビブが短くなるのはなぜなんだぜ


シーオッターで発表になったe-MTBたち

やべぇのがちょいちょいある
www.pinkbike.com


シーオッターでのパーツ群

ヨシムラがMTBステム発表してる!
www.pinkbike.com


こっちはCyclingTipsのシーオッター関連記事

Veloのカラフルサドルがいい感じ。たぶん細身のMTB用かな?シクロクロスバイクに付けたい。
cyclingtips.com


StumpJumperEVO(アルミフレーム版の方)がマイナーチェンジ

・ヘッドアングル65=65.5°可変
・BB高は7mm調整可
・マレットホイールに対応
・ダウンチューブストレージ
良いではないですか
www.mbr.co.uk


ダウンカントリーの流行に乗ってトレックのTop Fuelがリニューアル

・前後120mmストローク
・ダウンチューブストレージ
・ヘッドアングル66°
・フレームリーチはXC比+10mm(Mで440mm)
スーパーキャリバーがXCレーシングモデルとして存在するので棲み分けということだろう。リアサス形式はリンケージドライブ・シングルピボット・サスペンションなので、ダウンカントリーで多く採用されているフレックスピボットよりも動きが良さそう。
funride.jp


サンタクルズのオーナー企業がGT/キャノンデールを買収

www.mbr.co.uk


Tweet of the week

News of the week 0913~0919

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そろそろシクロクロスの気配!

ふゆはシクロクロス。かれくさ踏みしめて 吐く息のいと白きも。またさらでもいと寒きに、ジレを一枚重ねて走るもいとつきづきし。昼になりて、ぬるくなりてジレを脱ぎがちになりてわろし。

というわけで今週のニュース

シクロクロス関係】
グラベルバイクでシクロクロスレースに出る是非について
pass13.blog.fc2.com
グラベルバイクはBBドロップが深く、シクロクロスレースに出るのは難しいよ、という話。述べられている通り、グラベルバイクとシクロクロスバイクを分かつのはBBドロップ(ハンガー下がり)だと思う。もうひとつ上げるならホイールベース
バイクパッキングに使わないなら、個人的にはシクロクロスバイクを買った方が楽しいと思う。

湘南CX中止
shonancyclocross.jp
ポジティブに考えるんだ!その分グラベル遊びが出来ると!


【機材関係】

UCI対応エアロフレーム
rbs.ta36.com
すんげーふっといフォーク。このルール対応でVengeが復活しそう。
そういやniuのエアロロードってどうなったんだろう?発売してないのかな?
niuaero.niu.com


新型デュラエースインプレ
www.cyclowired.jp

シマノの街乗り用フラぺ
cyclingtips.com

Yetiからe-MTB登場
ebike-mtb.com
6バーリンケージサスペンション?!

男の子ってこういうのが好きなんでしょ感がすごい
www.mtb-news.de


IAAモビリティに登場したe-MTBたち
www.pinkbike.com
www.iaa.de
やっぱSCOTT洗練されてるな~

【その他】
sugiken17.hatenablog.com
このシリーズは出版してくれませんかね?

Tweet of the week

News of the week 20210906~0912

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1週間の気になるニュース集


今週はこれ!
sugiken17.hatenablog.com
めちゃくちゃバズってた。シクロクロッサーの紹介文でどうしても吹いてしまうw


【レース関係】
これは深刻
「大学のサークル活動の終焉」と似たような話か
www.sisbos.fr


グラインデューロ中止
www.cyclowired.jp
本国サイトは「Postponed(延期)」、国内代理店のダイアテックは「中止」と表記。どっちなんでしょう?まぁエントリー開始してないからどっちでも良いんだけど。来年はやるのかなぁ。。。


【機材関係】

でかいチェーンリングは効率が良いからってでかすぎ
cyclingtips.com


スペシャライズドKenevoにCompバージョンが出た
www.specialized-onlinestore.jp


ベストMTBシューズ
bikerumor.com
・ベストはShimano S-Phyre XC9
・ベストレディースシューズはGiro Cylinder
・低予算シューズベストはShimano SH-ME4
・耐久性ベストはBontrager XXX MTB Shoes
・フラぺシューズベストは Adidas Five Ten Freerider
・フラぺで歩くことも考えるならSpecialized RIME Flat MTB Shoe
エンデューロレースに出るならCrankBrothers Mallet Speed Lace
ダウンヒルやるならSpecialized 2FO DH
・XCやグラベルなら Lake MX332
・ハイエンドシューズならLuck Galaxy Custom MTB Shoes
なんだか玉虫色(笑)個人的には5.10のフリーライダーシマノのXC5or7の2足体制がベストだと思う。


TREK Booneがモデルチェンジ
bikerumor.com
・エアロフレーム化
・より軽量に
・BBにはT47を採用
・フロントのISOスピードはオミット
いいじゃん!
…そしてケーブル内装化
解散解散!!!


スコットのe-MTB
www.cyclorider.com
パワーユニットBosch Performance Line CX定格出力250W、最大トルク85Nm
・PUは上方にスラントさせてスペーシングと重量配分を最適化
↑この辺は80年代のモーターサイクルのエンジン(シリンダーヘッド)がどんどん前に傾いていったのと近いものがありそう。
・750Whバッテリーエコモードでは最大100キロメートル
…そしてケーブルは内装
解散解散!!!

バイクメーカーはなぜケーブルをヘッドベアリングの内側へ入れてしまうのか、その謎を解明するため我々はジャングルの奥地へ向かった!


BMWが電動サイクルのコンセプトモデルを発表
bikerumor.com
以前のエントリーでも書いたが、モーターサイクルメーカーによるスポーツサイクルへの参入は成功例が少ない。理由はバイク全体に占める自社技術比率が小さいため利益があまり取れないことや、マーケットがモーターサイクルと比べて小さいことなどがあげられる。しかし、電動アシストバイクは自社技術比率を上げられるため、モーターサイクルメーカーにとっては魅力的かもしれない。先日のパリ市内30㎞規制など、外部環境も追い風基調。


【その他】


PinkbikeのMTBハウトゥー第六弾
www.pinkbike.com


おしゃんてぃーライド
lovecyclist.me
レースが無いならこういうのを沢山やりたいっす。


Tweet of the week

News of the week 20210830~0905

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先週は新型デュラエースアルテグラ発表で大盛り上がり
チェックしたニュースもほとんどそれw


新型デュラエースアルテグラ関連
bike.shimano.com
rbs.ta36.com
www.cyclesports.jp
bikenewsmag.com
・12速化
セミ無線化
・パワーメーターもバンドル
とおおよそ下馬評通り。価格はかなり上がった印象。

⇓この記事は3割くらいしか理解できなかった…
pass13.blog.fc2.com



ホイールもアップデート
bikerumor.com
・リム高に関わらず価格は統一
・フルカーボンリム(クリンチャー/チューブレスとチューブラーの2本立て)
・新ホイールに旧11速カセットは×、旧ホイールに新12速カセットは〇(あってる?)


新型デュラエースアルテグラ発表に合わせて各メーカーもニューモデルを発表


BSアンカー
www.bscycle.co.jp
フレーム45万円
デュラ完成車121万円
アルテ完成車66万円(全て税込み)

フレームセット45万円
完成車95万円(デュラエース)
完成車80万円(アルテグラ)

と予想していたので、アルテグラ完成車はかなり戦略的なプライスに設定したなと。キャニオンに匹敵するコスパだ!


ピナレロ
www.cyclowired.jp
DOGMA Fがリムを残すからデュラエースリムブレーキを残したんですかね~

スペシャライズド
www.specialized-onlinestore.jp

メリダ
www.cyclesports.jp



【交通問題】

パリで車の速度制限30㎞に規制
jp.reuters.com
安全、騒音、環境面はプラス。物流などはマイナス?
電動アシストバイクが捗りそうだな

谷垣さんのインタビュー記事
mainichi.jp



【機材関係】

Maxon & Transalpesのe-MTBが軽くてよさげ
www.pinkbike.com

すごいフォーク
bikerumor.com

Fazuaが新型PU
cyclingindustry.news

レトロバイク
www.pinkbike.com

SRサンツァーの電子制御サスペンション
bikerumor.com



【レース関連】

時間があったのでレッドブルTVでMTBワールドカップダウンヒルを観戦。
www.redbull.com
MTBワールドカップを観るのはもしかすると初めてかもしれない。リアルタイムなのに画質も良く、ブレーキ音までクリアに聞こえるし、タイム差などの情報も充実…すごい!レッドブルってめっちゃ資金あるなぁ。。。ヨーロッパより時差はあるけど深夜までずれこまないのでグランツールよりなんぼかハードルが低い。今後はなるべく観るようにしよう。


ブエルタ・ア・エスパーニャはログリッチ(こっち観てないけど)
www.cyclowired.jp


パラで杉浦選手が優勝!おめでとうございます!
morecadence.jp



Tweet of the week

SPDペダル開発物語

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新型デュラエースの発表(2021年9月1日)で世間は大いに盛り上がっている。無線変速と12速化という大きなアップデートを行い、SRAMに押され気味のシマノ陣営盛り返しの切り札になりそうだ。
既に、重量、互換性、価格、レビュー等が大量に上がっている。そこはプロにお任せして、私はシマノの別のプロダクトに関する文章を紹介しようと思う。ちょっと長いがお付き合いいただきたい。

少し前のCyclingtipsの記事
cyclingtips.com

【抄訳】

世界で最も信頼できるペダル、Shimano pd-m520へのオマージュ
世界で最も売れているクリップレスペダルの長きに渡る物語と、その発明者を探すための物語

先週、グラベルを走って泥だらけになった自転車を洗っていたとき。ホースの水流がペダルに当たると、ペダルは勢いよく回転し、水滴が優雅な放物線を描いて飛び散りました。疲れて頭がぼーっとしていた私は、汚れたままのペダルを見ながら、静かで実用的な美しさを感じたのを覚えています。

現在、私の自転車に取り付けられているシマノのPD-M520は、少なくとも10年以上前のもので、ペダル本体の黒い塗装は、シューズの踏み面に擦れて滑らかな銀色になり、エンドは転倒によって傷がついています。このペダルは、ノルウェーの地元情報サイトで老人から2,500クローネで購入した、愛着のある古いキャノンデールを経由して私の元に届きました。それ以来、地球の反対まで、3台の自転車に取り付けられ、楽しいライドや悲しいライド、ロングライドやチョイ乗りなど、何千キロも走ってきました。嬉しいことも悲しいことも、長いことも短いこともありましたが、これまでこのペダルをあまり気にしたことはありませんでした。

しかし、先週のある日、私はこれらのペダルが行ったことのある場所と、そのペダルが小さくない信頼を担ってきた思い出を思い浮かべました。ペダルの脱着ひとつひとつを。ペダルのスピンドルに刻まれた特許番号を見つけて調べてみると、シマノSPDペダルには一人の設計者がいて、その設計者の名前が田中俊之氏であることがわかりました。ググってみると、同姓同名の馬術選手や物理学の学者がヒットするが、いずれも現代のSPDペダルの発明者ではないようです。

というわけで、わかっていることは以下の通り。

SPDの発明

今から20数年前、大阪堺市の工場で働いていた田中俊之氏は、「もっといい自転車のペダルはないか」と考えていた。2000年も終わりに近づいた12月29日、田中の勤務先であるシマノが米国特許6,446,529 B1を申請した。「ペダルシャフト、ペダルボディ、第1および第2のクランプ部材、第1のバイアス部材を含む自転車用ペダル」という、特許特有の難解表現です。つまり、皆さんに馴染みのある言葉で言えば、田中俊之氏は現在のSPDペダルを発明したのです。

自転車業界では、シマノのような定評のある企業であっても、すべての製品がヒットするわけではないが、シマノは多数のヒットを生んできました。シマノは創業から99年の間に、たった1つのフリーホイールのメーカーから自転車業界のトップ企業へと成長し、その過程で自転車のDNAともいえる数々のアイテムを生み出してきました。

セクシーなイタリア語の名前や巧妙なマーケティングを抜きにしても、それらの製品や革新的な技術が自転車競技の用語として定着しているのは、シマノの飽くなき機能性と汎用性のおかげです。その代わりに、ロボットの秘密の暗号のように世界中の数多くのサイクリストの心に刻み込まれているのが、シマノの頭文字と数字です。「STI」「6800」「Di2」「SPD」。

STI、6800、Di2、SPDシマノの数あるイノベーションの中でも、「シマノペダリングダイナミクス」の頭文字をとった最後の数字が、最も人口に膾炙していると言えるでしょう。

田中氏のデザインは、シマノの最初のデザインを目に見えて進化させたものだが、同時に大きな飛躍でもありました。スピンドルの上ではなく、スピンドルの周りに機構を集約することで、スタックハイトが低くなり、ビンディング周りの設計がよりオープンになるという2つのメリットを持っています。併せて、軽量化、小型化、ペダルストライク(スネペ)のリスクの低減、そして美観の向上も実現しました。

このデザインの良さを最も顕著に示しているのは、シマノが未だに改良の必要性を感じていないという事実でしょう。田中が設計したSPDペダルは、20年経った今でも基本的には変わっていません。

今でこそSPDペダルはどこにでもあるものですが、実はそうではありませんでした。シマノが初めてMTB用の両踏みクリップレスペダルを発売したのは1990年のこと。「PD-M737」は、現在の製品に似た、ギュッと暗い塊のようなものでした。2000年に田中の設計と同様、M737はデュアルサイド・スプリング式で、ソールに埋め込まれた同じクリートを使用していました。

しかし、M737とその子孫たちは、M515のように改良を加えながらも、機能的には素晴らしいものでしたが、欠点もありました。マッドコンディションでは、クリートが入るプラットフォームには泥が逃げる余地がなく、クランプ金具とスピンドルが扁平な芯に金属製の足場のように密集していました。

2002年9月には、米国特許6,446,529 B1が取得され、トップエンドの「PD-M959」が誕生しました。2004年には、この新しいデザインがシマノの製品群に浸透し、もうひとつの有名な製品が誕生したのである。それが、シマノの代表的なエントリーペダル「PD-M520」です。

働き者のペダル

サイクリストは気まぐれな人が多く、最新の派手な製品に夢中になるものです。しかし、主要製品が注目を集めても、多くの人がそれに乗っているわけではありません。ブランドの主力製品は、最高で高価だからではなく、完璧で適切な価格だからこそ、数多く出回っているのです。

M520は、そんなシマノ製品の中でも派手さのないヒーローです。上位モデルと比較すると少し重いですが、XTレベルのペダルと比較すると38gの差で、それほどでもありません。プラットフォームの安定性はそれほど高くなく、ベアリングやスピンドルもそれほど豪華ではありませんが、機能的にはほぼ同じです。

PD-M520のフォルムは、SHIMANOの文字が書かれた四角いエンド、クランクにつながる丸いペダルスピンドルクリートの爪先を受け止めるシンプルで独創的なスチール製の円弧など、象徴的なものです。ペダル本体の大部分は不活性化されていますが、奥にはメカニズムが隠されています。2つの小さなスプリングが左右に5回ずつ巻かれており、その周りにペダル本体がヒンジで取り付けられています。ペダルを踏み込むには「カチッ」と音がします。降りるときは、横にひねるだけ。

この20年の間に、世界のほぼすべての国で、田中俊之氏がデザインしたSPDペダルを使って、毎日何百万回もこの動作が行われてきたのです。

この記事のためにシマノは販売データの提供を拒みましたが、このペダルが世界中で何百万組も存在していることは間違いなく、史上最も売れているクリップレスペダルであることは想像に難くありません。

この10年間、M520はマウンテンバイクのOEM(相手先ブランドによる製品供給)モデルとして、数え切れないほどの数が採用されてきました。現在でもシマノSPDペダルの中では最も安価であり、多くのライダーにクリップレスペダルを使うという通過儀礼を教えてきました。奇妙なことに、オーストラリアでは通販の抜け道を利用して、交換用のクリートを買うよりもM520ペダル(クリート付き)を買った方が安かったこともあったといいます。

基本的なデザインと同様に、M520の長寿命はその遺産であり、17年間にわたってシマノの製品の中で変更されていません。そして、ほとんど壊れることがないので、PD-M520のほとんどのペアは、私のペダルを含めて、長く充実した生活を送っています。

話は変わって、先週の話に戻ります。

話の結びに

理想の世界線では、ここで私が田中氏にメールを送り、翻訳者の助けを借りて少しのやりとりをした後、田中氏は私の質問に答えてくれます。シマノPD-M520のような永続的な製品を発明することで、どのような個人的な満足感を得られるのか、このデザインにたどり着くまでに何度も繰り返したのか、形と機能が完璧に調和したこの製品は何年経っても変わらないのか、など、と。そして、田中は堺の机に戻って、黙々と完璧に近いものを作っていきつづけるのです。

残念ながら、シマノと田中氏はこの記事に関するコメントを拒否したので、そこまでは言えません。これには最初違和感を覚えましたが、今では別の理解をしています。

つまり、SPDペダルとその最下位モデルであるPD-M520は、静かな達成者であり、脚光や称賛を望まず、ただひたすら仕事をこなす製品なのだ。人ではなく製品にこそ、作り手の大切な何かがあるのかもしれません。


シマノのプロダクトに関して言えば、開発に関わった個人名が取り上げられることはあまりない。どちらかというと顔の見えない寡黙な職人集団、というのがシマノの印象だ。海外のメーカーと比べると合議による意思決定を重視する日本企業の「らしさ」が表れているとも言える。この記事のように個人名が出るのはかなりレアではないだろうか。

いわゆるプロダクトマネージャーやチーフエンジニアがインタビュー等で出てくることはよくある。有名なのはピーター・デンク氏だろうか。世界的には個人名が滅多に出ないシマノの方がどちらかというと珍しいと言えるだろう。
denk-engineering.de


開発者のインタビュー記事はけしてレアなものではない。


ジャイアントのニクソン・ファン氏
www.cyclowired.jp



トレックのジム・コールグローブ氏
www.cyclowired.jp



スペシャライズドのクリス・ユー氏
roadbikebb.blog.fc2.com



スラムのJP・マッカーシー
www.cyclowired.jp


当たり前だが、こういう人たちは転職してステップアップしていくキャリアプランなため、こうやって顔を出して自分が関わったプロダクトを紹介(自慢?)することに対して、インセンティブが働いている。シマノに限らず日本の製造業のエンジニアは、ずっとその会社で働くことが前提なので、そんなインセンティブが働かない。その違いは非常に大きいだろう。

話がそれた。


記事中では米国の特許NO.が記載されていたが、日本国内の特許についても調べてみた。日本では2件、田中氏がかかわった特許が出願されているようだ。

特許①
【公開番号】特開2002-205680(P2002-205680A)
【公開日】平成14年7月23日(2002.7.23)
【発明の名称】自転車用ペダル
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上記cyclingtipsの記事にもある、SPDペダルに関するものだろう。米国特許6,446,529 B1の公開日が2002年9月と記事中にあり、タイミング的にも同じ内容と考えて良さそう。
www.j-platpat.inpit.go.jp



特許②
【公開番号】特開平8-239076
【公開日】平成8年(1996)9月17日
【発明の名称】自転車用ブレーキ装置
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これは90年代に一世を風靡したパラレルリンク式Vブレーキ。通常、ブレーキシューは固定された箇所を中心に円弧を描くように動くため、リムに対して平行に当たるポイントが限られる。パラレルリンク式ブレーキは、リンク構造を使ってシューがリム面に対して平行を保つように動くようになっていて、制動力とタッチの良さを向上させている。現在はディスクブレーキが普及し、ここまでコストを掛けてリムブレーキを作る理由がなく、ある種のロストテクノロジーとも言える。
www.j-platpat.inpit.go.jp


ブレーキはディスコンとなったが、PD-M520はまだ現役。流通価格は4000円くらい*1。自分も当然持ってるし、チームメイトもみんな持っている。バリエーションモデルを含め、このペダルにお世話にならなかったMTBerは一人もいないだろう。

もちろんこのペダルシリーズの凄さは、こんな性能の良いペダルがたった数千円で世界中で買えてしまうというシマノの製造/流通能力にもある。とはいえ開発に携わった氏の功績が色あせることもないだろう。間違いなくMTBの世界を変えたレジェンドの一人だ。

やはりCyclingtipsの記事が書いているように、田中氏が自転車界に与えたインパクトは絶大だ。ゲームで例えるなら、カービィの桜井氏やMGSの小島氏、オウガバトルシリーズの松野氏、工業デザインならミハイル・カラシニコフ氏やジョン・ブローニング氏(チョイスが偏ってるw)と並び称されてもおかしくないのではないだろうか?

Cyclingtipsの記事に触れるまで、私は田中氏のことを存じ上げていなかった。氏のことを知っているという人はかなり限られているんじゃないだろうか?新型デュラエースのようなトレンド最先端の機器について設計者の顔を出すというのは色々と憚られる(引き抜きや産業スパイ等)のではと思うのだが、田中氏のようなレジェンドエンジニアをもっと世に知らしめる動きがあっても良いのではないかと思う。

前述の通り、シマノのエンジニアには顔を出すインセンティブがほとんど無い。記事を書いたIAIN TRELOAR氏が違和感を感じたのはおそらくそこを理解していないためだろう。大きなリソースを自由に使えることがイノベーティブなプロダクトを生み出すこともあるだろうし、独立したり転籍することで裁量の大きな仕事をすることがイノベーションに繋がることもある。どちらが正しいというわけではないのだが、どちらもあった方が良いのではないだろうか。

...そういえば、元メーカーの方がカーボンホイールを作った例があったような(ゲフンゲフン)



【閑話】
1.SPDペダルのパテントはLOOKがオリジナルじゃないのかな?他社は特許料を支払っていると思っていたのだが…。うーん、知財関係は良く分からないな。
2.はじめこのエントリーのタイトルを「SPDペダルの開発者田中俊之氏とはだれ?」で考えていたのだがやめた。Cyclingtipsの記事にもコメントを出してないわけだし迷惑だろう。

*1:前はもっと安かったよね?

News of the week 20210823~0829

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道端に若いどんぐりが落ちてました。秋の訪れを感じます。

ロードバイク関連】

サイクリストと地元の道
pedalweb.exblog.jp
(リンク先を読まない人向けに略すと)サイクリストを地元のルートにアテンドしたら、Disられてしまって憤慨。地元の道は家族であり自分のシマでありリスペクトが必要(#^ω^)ビキビキみたいな内容。
リスペクトが必要という後段は理解できる、でも地元の道は自分のシマという前段は理解不能道路は誰のものでもない。そして道路の究極の目的は材を目的地にスムーズに運ぶことだ。サイクリストは多数の利用者と一緒にその便益の一部(観光という便益)にあずかっているにすぎない。
ホームコースを家族とか我がシマとか思うその先には断絶しかないのではないかな。つまり、他者への排他的態度が潜んでいると思う。
たぶんきっと本気で地元のルートをわがものと考えているわけではなくて、単に「ディスられちゃったよ、あいつ嫌なやつだな」と言いたいけど大人なのでそう直截にも言えず、でももやもやした気持ちは表したいので「こんな素晴らしいルートなのに!もう!」という文章を作ってしまったのかなぁ。それなら素直に「あいつ嫌いだわ」って書いてくれた方が人間的で好き(笑)
写真を見るとすごく良さそうなルートに見えるし、そこにリスペクトが必要という気持ちは分かるのだけれど、道路という公共財を自分のシマと表記するのは何か(たぶん)が過剰なんじゃないかな。
Share the road!



安全なグループライドのために
kirdina.hatenablog.com
www

しかし、貴方の場合はビンディングペダルを使うよりも、そのぷよぷよの脂身をどうにかすることの方が先なんじゃないでしょうか。貴方は趣味のツーリングでいったい何と戦っているのですか?(笑)



より良きサイクリストになるための10のTIPS
roadbikeaction.com



MTBトレイル関連】

デデデ~デ、デッデデ~デ
デッデデ~デ、害獣バスターズ!

www.agrinews.co.jp



マウンテンバイクで観光誘致推進 県と南アルプス市が合意
www3.nhk.or.jp


【機材関連】

これ分かりやすいな
www.chn-bikes.com



伝説のビルダー、スティーブ・ポッツさんが色々やるよ
www.stevepottsbicycles.com



横から見るとカフェレーサーっぽくてめっちゃかっこいい
bikerumor.com
しかし動画を見るとそこはかとなくただようマイルドヤンキー感



キャノンデールから新作グラベル/CXバイク登場roadbikeaction.com
グラベル/CX共用ジオメトリー
・Aiオフセット

...解散解散!
いやちょっと待て。自分的にはNGだが、値段もそこそここなれてるし、グラベルシクロクロスもどっちもやりたいユーザーには向いてるのかな。ちょっと独特の立ち位置なバイクだと思うので、売れるかどうかが気になる。



ルイヴィトンのバイク
3Tの記念モデル

hypebeast.com
road.cc
やっぱり世界的には金が余っててじゃぶじゃぶしてるな…バブル?



電動フルサス21kg台はなかなか優秀
blog.livedoor.jp
こいつかな?
www.alibaba.com



あふれる「男子ってこういうの好きなんでしょ?」感
www.pinkbike.com


【中止・中止・中止( ;∀;)】

ニセコクラシック中止
nisekoclassic.com



じろで庄内中止
girodeshonai.com



ツールド東北中止
tourdetohoku.yahoo.co.jp



サイクルエイド・ジャパン中止
www.minpo.jp



【その他】
鈴木来人選手がシクロクロス海外チームに
www.sisbos.fr



XCはニノがアルカンシェル
www.cyclowired.jp



DHはミナ―がアルカンシェル
www.cyclowired.jp


Tweet of the week

【コスパ良好】UNOのステム/ハンドルバー

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謎中華買うくらいならUNOのアルミパーツが良いよ、というお話

えふえふぶろぐさんところで謎中華のステムについてエントリーが上がってる。
精度悪っ。。。
ff-cycle.blog.jp

中華系謎カーボン、ほんとやばいのがあるんだよね…2,3回ゴミを掴まされたことがあるw
個人的にはコクピットパーツに関しては価格が手ごろで物が良いアルミのUNO一択。
UNOマニアか!というくらい試しているので、過去買ったことのあるパーツを紹介。

UNO 7 STEM☆☆☆☆☆

s.click.aliexpress.com
価格 2000円前後
重量 107g(100mm)
サイズ 60~130mm
角度 7°、17°
カラー ブラック、ポリッシュ
軽くて安くてサイズが豊富で精度も出てて剛性もちゃんとあるコスパの非常に良いロード用ステム。サイズ合わせのためにアリエクスプレスで適当に買ったら想像の3倍くらい出来が良くてそのまま1軍入りしてしまった。サイズ合わせ等でたぶん10個以上購入してる。
精度が出てるパーツって、レンチでボルトを回していくと「クルクルクル…ピタッ!」と留まる。精度が出ていないと、「クルクルクル…グググッ、ググッ(あれまだ回る?💧)」みたいなどこまでも締まる感じで、いまひとつ信頼できない。えふえふぶろぐさんでも書いてある通り隙間が出来てるのでこうなるのだと思う。
UNOは「クルクルクル…ピタッ!」タイプで、組んでいて非常に好印象。
固定はハンドルクランプが「ハの字」に開いていて、片側を全締めしてから反対側を締めこんでいくスタイル。たしか3Tの一部製品とかもそういうやり方。
ロードバイクでの使用を前提にしていると思うが、自分はMTBに付けてSDA王滝に一回出た。よほどのことをしなければ問題ないはず(当然非推奨)



シートポスト☆☆☆

⇓ヤグラとポストが別体で接合されているタイプ
s.click.aliexpress.com
⇓ヤグラからポストまで一体形成のタイプ
s.click.aliexpress.com
価格 2000円前後
径 27.2/30.9/31.6mm
長さ 350/400mm
重量 306g(27.2*350)
セットバック 0mm、セットバック小、セットバック大
カラー ブラック、シルバー
軽くて安くて精度も出ててサイズも(以下略)。以前はヤグラ部とチューブが別パーツで差込み式になっていて、ちょっと見た目が安っぽかったのだけれど、最近ヤグラ一体形成型が出た。これがなかなか見た目も良好。
正直シートポストは安い中華カーボンでも問題なかったりするw 作りがシンプルなので間違いが起きにくいんだと思う。
最近は、ロードは専用のカムテール形状、MTBはドロッパーシートポストがトレンドで、丸形状のシートポストの出番は少ない。

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UNOのシートポストとロードステム

ドロップハンドルバー☆☆☆☆

s.click.aliexpress.com
価格 2000円前後
重量 295g(400mm)
リーチ 70mm
ドロップ 125mm
サイズ 380/400/420/440mm
軽くて安くて精度も出てて(以下略)。定番の形状だが、リーチが70mmと短めなので楽なポジションを作りやすい。シルバーの方はテープを巻いた際に露出するところだけポリッシュされてたりして合理化の跡がうかがえる。アマチュアレベルでは剛性不足は感じない。今乗ってるA9は一体型ハンドルバーなので最近は出番なし。


エンデューロステム☆☆☆☆☆

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価格 1500円前後
重量 120g(45mm)、130g(45mm)
サイズ 35mm、45mm
角度 0°
カラー ブラック
軽くて安くて精度も(以下略)。最近流行りのロングリーチMTBに対応したショートステム。クランプ径は31.8mm。流行りの35mmクランプじゃないけど、アマチュアならこれで十分。今乗ってるFM936のステムはこれを使用中。軽い力でボルトを仮止めしてもハンドルがガチっと動かなくなり、クランプ部がしっかり面で受けるようになってるのが分かる。精度が出ている証拠。ハンドルクランプカバー部がまったく同じ形状なので、TIOGAのシンチステムのOEM元ではないかと思う(違ったらごめんね)
tiogajpn.com


ライザーバー☆☆☆☆☆

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価格 1500円前後
重量 300g(740mm)
サイズ 640/680/720/740/760/800mm
ライズ 0/15mm
角度 UP12°、Back5°
カラー ブラック、シルバー(ノーマル)
   ブルー、パープル、ゴールド、レッド、ピンク、グリーン、グレー(アルマイト)
軽くて…いや重くなくて(以下略)。ごく普通な形状のMTB用ライザーバー。2019年くらい前までは幅が最大で740mmまでしかなく、色もブラックとシルバーだけだった。今はサイズも最大800mmまで拡大し、カラバリも増え、選択肢として十分。ハンドルバーはMTBの顔だと思うので、色と形は選べた方が好き。アップスウィープが12°と他のメーカーに比べると少しきつめ(他社は5°前後が多い)。自分はすぐ慣れたけど、ここは好き嫌いが分かれるかも?
ピュアなクロスカントリースタイルならカーボンバーでも良いかもしれないが、トレイルユースならアルミバーの方が安心かな。クロカンメインならライズ0mm、少し下りを攻めたいならライズ15mm。自分はサスペンションフォークのコラムを限界まで切ってしまったので、さらにライズの大きなハンドルバーに交換してしまったw

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UNOのライザーバーとエンデューロステム

こんなもんか。

試してはいないけど、他にもグラベルバーとかスワローバーとか、角度変更出来るステムとかもラインナップされてる。過去の経験的には信頼できるんじゃないかな。
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国内であまり見かけないわけ

UNOパーツの販売、アリエクスプレスがメインで日本国内のショップではあんまり見かけない。おそらく国内で流通しているステムやハンドルバー、結構な割合がUNOのOEM品なんだと思う。その辺のシェアを奪っても自社の売上はプラマイゼロってことなんでしょう。なんなら単価も下がってOEM先には恨まれてマイナスまである。流通がシンプルに出来るネット通販限定でやってるんだと思われ。
代理店の岩井商会がやる気ないとかそういうわけでは断じてない、んじゃないかな。というか日本の人件費だとちまちま売っててもペイしない。
www.iwaishokai.com



まとめ

もうお分かりですね?軽くて安くてサイズが豊富で精度も出てて剛性もしっかりある信頼性の高いアルミパーツ群です。あ、ブランド力残念ながら無いw
アリエクスプレスでパーツを探すとどうしてもカーボンパーツに目が行くが、良く分からないカーボンを使うくらいならアルミUNOの方がはるかに安心。むかし無名3,000円くらいのカーボンステムを購入したが、精度が悪く1週間で捨てた。これをきっかけにコクピット周りは信頼性を重視すべきだと思うようになったし、たとえ安くてもちゃんと命を預けられるパーツ、使うべきだと思う。

ロードバイクMTBも、ハンドルポジションを5mm変えただけで乗り味が大きく変わったりするので、こういう安いのでバンバン試すのが良いと思います。



【閑話】
一応サイトはあるのだが。。。このやる気の無さよwww
www.kalloyuno.com
本業はB2BOEMを請けることなんでしょう。ヘッドセットのNeco社みたいなもんか。
URL見ても分かる通り、ここはKalloy社という会社が大本(UNOはブランド)で、相当大昔からアルミパーツをリリースしているが、当時は本当にゴミみたいなぐにゃぐにゃパーツを作ってた。そのころってAZONICとかの北米系切削パーツがヒエラルキーの最上に位置していて、とうぜん品質も(価格も)最高だった。正直、今は品質だけならUNOで十分。2000円ちょっとで十分な品質のパーツが買える、良い時代になったもんだ。